2022.02.26
岸田首相はなぜメダリストへの電話をかけないのか? 「順位をつけない運動会」と「新しい資本主義」の深い関係
安倍も菅もみんなやっていたのに
岸田文雄首相は北京冬季五輪の期間中、電話や自身のツイッターなどでメダルを獲得した日本人選手に祝意を伝えることを控えた。「参加した選手全員をたたえる五輪精神に則った」(官邸周辺)として、「勝っても負けてもライバルとの健闘をたたえあう姿など、日本中にたくさんの感動を届けていただきました。選手の皆さん、お疲れさまでした。そして、感動をありがとう」と五輪閉幕に合わせて全選手に向かってメッセージを発信したに留まった。

岸田首相は、1人目の金メダルには祝意を表したものの、恒例となっている「首相から金メダリストへの電話」もかけていない。
これは歴代政権のなかでも、最も冷めた金メダリストへの対応といえるだろう。
ここで歴代政権・政治家たちの「祝辞」について、少し振り返っておこう。
まず、安倍晋三氏。2018年の平昌五輪のとき、安倍氏はインスタ、ツイッター、フェイスブックを駆使して、「小平選手、おめでとうございます!前回の悔しい思いをバネに、4年間の努力を実らせた、オリンピック記録の圧巻の滑り。王者らしい、威風堂々の金メダルでした!」などと投稿。金メダリストたちにも電話をかけまくっていた。
続く、菅義偉氏も東京五輪で金メダル第1号を獲得した選手に、直接、電話をかけている。さらに、連日Twitterで金メダリストへのお祝いのメッセージを投稿した。
なお、東京五輪の最中には、東京五輪の開催に一貫して反対したはずの立憲民主党の蓮舫代表代行も、スケートボード男子ストリートの堀米雄斗選手が金メダルを獲得した際には、「素晴らしいです! ワクワクしました!」とコメントしている。もちろん、その後、蓮舫氏のこの発言は、これまでの態度と矛盾しているとして「大炎上」した。