2022.03.01

松尾芭蕉の俳句を「英語で読む」と、驚くほどその魅力が深く理解できる理由

しみじみと味わえる

私は日本の詩歌の翻訳家ですが、日本のビジネスパーソンの皆様に小さなプレゼントを差し上げるつもりで、この文章を書いています。

今日の世界でビジネスに携わる人には、英語に通じているだけでなく、日本の文化について知ることが求められています。皆さんは海外出張の際、現地の人から日本文化について質問されて、うまく説明できずにフラストレーションを感じたことがありませんか? 茶道や能、書道、俳句など、自国の文化的教養を身に着けることは、外国人とのコミュニケーションの上で大いに役立ちます。

そこで私がおすすめするのが、日本の古典を英語で読むことです。それによって、語学と自分自身の文化の習得という一石二鳥が可能になります。また英語で読むことで、古典詩歌の魅力をより深く理解し、楽しむことができます。私はこれまで伊勢物語や百人一首などの英訳を手掛けてきましたが、多くの日本の知人から、「英訳で読むことで、この詩歌を初めて理解した」と言われました。

さらに、英語を通して日本文化を知ることは、異なる視点から日本人としてのアイデンティティを考えるきっかけにもなるでしょう。ここでは、私の著書『松尾芭蕉を旅する―英語で読む名句の世界』を元に、芭蕉の俳句を英訳で読みながら、その魅力をお伝えしたいと思います。

 

But first, why Basho?  では、なぜ芭蕉なのか?

松尾芭蕉は日本で最も優れた文学者の一人であり、彼はそれまでの古典詩歌を深く学び、大きな影響を受けました。芭蕉の句には古典の世界が凝縮しています。つまり芭蕉を学ぶことで、私たちは日本の文化について深く学ぶことが出来るのです。

俳句は今や世界の多くの言語で書かれ、非常に多数の外国人が俳句に興味を持っています。しかし芭蕉についてはまだ広く知られているとは言えません。芭蕉の俳句の英訳を通して、世界に通じる日本の古典の魅力を知ることができます。

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