なぜ、それほどまでに痩せたいのだろう?

雑誌やネットなどのダイエット特集で人気がある内容は、「短期」というキーワードが入ったものだという。「じっくり時間をかけてリバウンドなしのダイエット」というよりも「短期間でこんなにも痩せた!」というタイトルのほうが刺さる人が多いとダイエット企画をやっている編集者が教えてくれた。

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でも、痩せることをそれほど急ぐ理由は何だろう。もしかしたら、「イベントのため」という人もいるかもしれないないが、減量を優先するあまり自分の心身に不調をきたした状態で参加して、それは果たして楽しい思い出になるだろうか? 実際に「結婚式に向けてダイエットしたけど、栄養不足でフラフラな状態だったし気持ちも不安定で楽しめなかった。結局リバウンドしてしまった」という話もある。

もし「痩せなきゃ!」という不安にかられたときは、減量を急げば急ぐほど心身は危機感を感じて結果的に不調を起こしたり、リバウンドが起きやすい状態になるということを今一度思い出してみてほしい。

そして、あなたにとってダイエットの成功とは何だろう? ただ体重が減ることだろうか?もしリバウンド経験があるのなら、そのときやったダイエットは、自分の体や生活に合わない減量方法だったという事実を受け入れる必要がある。無理して一時的に体重が減った経験を「ダイエットの正解」だと思って再チャレンジし、ダイエット沼とリバウンド沼行き来して抜け出せなくなっている人を、私は何人も知っている(過去の私もそうだった)。

「あのときは頑張って出来たから今度こそ理想の体重に!」と思うかもしれないが、同じ方法を繰り返せば繰り返すほど体はアップデートしてエネルギーを脂肪として蓄えやすくなるし、心も疲れる。根性が足りないのではなく、自分の心と体の状態を無視してやっているから反動が起きるのだ。

そして最後にどうしてもみなさんに問いたいのは、今やっているダイエット方法は、他人と一緒に食事ができる柔軟さがあるだろうか、ということだ。

食べることは、単なる栄養摂取や美味しさを感じるだけではなく、他人と食事の場を共有し、楽しむことで繋がりを感じられる行為でもある。にもかかわらず「太っていることで他人に否定されたくないから」と始めたダイエットが極端な食事制限で、食べることが作業的なものになり、他人との関わりを拒否するような食べ方になっていたら、それは本末転倒だと思う。ダイエットがあなたを幸せにするどころか、孤独にさせたり苦しめているのなら、少し立ち止まってやり方を見直してほしいと思うのだ。

あなたのそのダイエットは、ほんとうにあなたの心や身体、ライフスタイルに合っていると言えるだろうか?

ダイエットをやめたら、不安になるかと思ったら逆に生きやすくなったというなおさん。パートナーとの食事や旅がとても好きだと語る。写真は年末年始の北海道旅行のときのもの。写真/吉野なお