2022.03.03

金沢大学が准教授に「不可解すぎる懲戒処分」…いま名門大で起きている「異常事態」の全容

長谷川 学 プロフィール

この学生は前出の某教授から成績をCからBにかさ上げしてもらっていたほか、小川氏と裁判で係争中の医薬保健学総合研究科長の研究室でアルバイトしていた。学生は、逮捕前の11月18日、その研究科長から自分の捜査情報を聞いたとする内容を小川氏のブログに書き込んだ。この書き込みに使われた固定IPアドレスも学生のものと捜査で断定された。

学生はそれ以前にも、書き込みの理由について、金沢大学が提訴されている訴訟を「妨害するため」などと暴露めいたことを書き込んでいた(検察は2019年12月、学生を起訴猶予にし、大学は2021年7月、学生の退学届けを受理した)。

 

学長からの「奇妙な呼び出し」

2020年1月、大学側は「14日間の出勤停止中の出勤を調べる」との名目で、新たに小川氏に懲戒処分を行うかどうか調査を行うと通知。この通知は、懲戒処分中に小川氏が部局長の許可を得て培養細胞の維持作業のために立ち寄ったことが“懲戒破り”に当たる可能性があるとの内容だった。調査委員長は、先の脅迫メール事件で、小川氏のブログに学生が実名を書き込んだ3人の教授の1人だった。

今回の懲戒処分は、こうした壮絶な経緯の流れの中で行われたことを知る必要がある。しかも、今回の処分は2020年1月の「14日間の出勤停止中の出勤」についての懲戒処分調査がらみだった。

どういうことか。処分の最大の理由は、学長の呼び出しに応じなかったことだが、なぜ学長が小川氏を呼び出したかというと、実は、この出勤問題の懲戒審査の処分が決まった場合に学長自ら、文書を交付するというのが名目だった。

で、その結論はというと「処分に当たらない」。だが学長は、その結論を小川氏に隠したまま執拗に呼び出した。大学の内部規定では、懲戒処分書などを本人に交付すると同時に懲戒処分は発効する。

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