希望の沿線そして駅からも徒歩10分ほどの築20年の中古マンションが売りに出されたのである。それも、理想に近そうな綺麗にリノベーションされた物件だ。価格は6300万円と、当初の予算から300万円ほどオーバーしているが、長期で組むローンならば何とかなる。そんな思いで内覧の予約を入れた。
実際に物件を見てみると、エンジニアの浩一さんが満足できるレベルのリノベーションが施されている。奥さんの希望する日当たりについても、角部屋でとても明るく問題ない。
この物件を逃すと他に良い物件がいつ出てくるかわからない。すぐに購入の申し込みを行った。
そして数日後にめでたく契約をし、夢のマイホームを手に入れることができた。もちろん、ここまではある意味、理想の形だ。しかし、本当にそう言えるのだろうか。ここからは不動産会社しか知らない裏話が存在する。
実はこのご夫婦、もう少しうまくやれば、同じ物件を1000万円ほども安く買うことができたのだ。裏を返せば、6300万円での購入は「超割高」の物件をつかまされていたことを意味する。いったいどういうことなのか。詳細は【後編】「1000万円も「割高」で中古リノベマンションを買ってしまった夫婦、彼らがハマった落とし穴」でご紹介する。