「プーチンが勝てるとは思えない」…これからロシアを直撃する「壮絶な報復」

予想外の苦戦のうえ、経済も大混乱
長谷川 幸洋 プロフィール

ホワイトハウスが発表した公式の演説全文に、この一言はない。つまり、これは即席の発言だった。「him」ではなく「them」の複数ではないか、との見方もあるが、米ブルームバーグや米ABCは「him」の単数で報じている。私は何度も録画を聞き直したが、やはり「him」に聞こえる。

演説本体がプーチン氏1人に焦点を絞っていた点から見ても、ここは「him」すなわち「プーチンを捕まえろ」と叫んだと見るのが自然だろう。つまり、ロシアにクーデターを促したのだ。

 

もしも、プーチン氏が核のボタンに手をかけようとしたら、止められるのは側近たちか、核攻撃プロセスに関わる国防省と軍のトップたちしかいない。はたして、彼らに止められるのか。ここは、見方が分かれている。

たとえば、英BBCは2月28日、複数の識者に意見を聞いて「側近たちは支配者の側に立っている」「だれもプーチンの前に立ちはだかる用意はない。我々は危険な状態だ」という悲観的な声を報じた。

一方、昨年の早い段階から開戦の可能性を的確に報じていた米ワシントン・エグザミナーのトム・ローガン記者は2月28日、プーチン氏の側近たちは「核を発射する前に、プーチンを撃つだろう」と、BBCとは逆の見通しを伝えている。

私は、追い詰められたプーチン氏が「手負いの虎」のように「一か八かの賭けに出る可能性はある」とみる。そこから先は「神のみぞ知る」だ。だからこそ、バイデン大統領は思わず、草案になかった「彼を捕まえろ!」という台詞を最後に絶叫したのではないか。緊張は一段と高まっている。

3月2日と3日に公開した「長谷川幸洋と高橋洋一のNEWSチャンネル」は、高橋さんと2人で「ウクライナ侵攻」について、ロシア専門家の誤算や日本の対応などを議論しました。ぜひ、ご覧ください。
 
 

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