『のだめカンタービレ』『逃げるは恥だが役に立つ』『東京タラレバ娘』……多くの人に愛される名作の数々を生み出し、ドラマ化された掲載作品も多い、マンガ雑誌『Kiss』が創刊30周年を迎えました。

今回FRaUwebでは30周年を記念し、過去、『Kiss』に掲載された懐かしの名作をリレー形式で掲載します。FRaUwebスタッフが作品の魅力を伝えていくとともに、期間限定の無料試し読みも公開する短期連載の第1回目は、小川彌生さんが描いた異色ラブコメ『きみはペット』。第27回講談社漫画賞を受賞し、日本でも韓国でも映像化、単行本全14巻は累計400万部超えの大ヒットとなった伝説の作品です。本作を大学時代に愛読し、ドラマもリアルタイムで見ていた編集Sが、小川さんへのインタビューとともにご紹介します。

マンガ/小川彌生 文/FRaU編集部

年下の男性をペットとして飼う

『きみはペット』は「Kiss Carnival 2000年6月号」に「PET」というタイトルで読み切り掲載されたのち、短期連載になり、「Kiss2000年24号」に『きみはペット』として連載がスタートした。

主人公は身長170cm、東大卒・ハーバード大に留学経験を持つ、新聞社勤務の巌谷澄麗(いわや すみれ)。仕事に邁進し、会社ではクールビューティーとして一目置かれる存在だが、一方で「自分より学歴も給料も おまけに身長まで高いオンナなんてなぁ」「女の幸せにキャリアはいらない」と陰口を叩かれ、ストレスに苛まれる生活を送っている。

『きみはペット』小川彌生/講談社
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ある日、彼女が道端で拾う(出会う)のが、“ペット”として飼うことになる“モモ”こと合田武志(ごうだ たけし)だ。段ボールのなかで薄汚れた姿で寝ていたモモを拾ったをきっかけに、なつかれてしまい、ふたりの奇妙な共同生活が始まるーーと、こうしてあらすじを書いてみると、読んだことがあっても改めて読みたくなる設定である。

『きみはペット』小川彌生/講談社

仕事はバリバリこなし、表面的には“デキる女”の澄麗だが、実は不器用で傷つきやすい性格。ペットとして暮らすモモと過ごすうち、日々のやりとりに癒され、仕事のストレスも解消されていく。

「編集部から頂いた見本誌に掲載されていた読み切りが、ほぼすべて年下男子との恋愛ものだった時があって、『年下ものは人気あるんだな~!』と思ったのがきっかけです。それから、でもなんだか恋愛というよりペットに癒やしを求める感じだなぁ……と感じ、いっそペットとして飼う話にしてしまったらどうか? と発想を膨らませていきました」と作者の小川さんが語る通り、“年下もの”であり、ペットとしての可愛い癒し要素も持つ恋愛ストーリーにハマる読者が続出した。