出産後に仕事復帰できない…日本で子育てするのが辛い「これだけの理由」

国際女性デーに考える(1)

3月8日は「国際女性デー」。遡ること1904年、アメリカで女性の労働者が婦人参政権を求めてデモを起こした日を記念して、1975年に国連によって定められた。女性の権利、政治や経済への参加について考える日として、日本でも定着してきたのではないか。

日本では、第一子の妊娠を機に仕事が継続できない女性が約半数いる。出産後には、孤立したワンオペ育児も待っているなど、依然として女性を取り巻く厳しい。なぜ、こんなにも子育てが辛いと感じるのか。国際女性デーを機に改めて考えたい。

〔PHOTO〕iStock
 

ワンオペ育児の厳しすぎる現実

「がくっと来て、もう無理だぁ、と思って何もできなくなりました」

都内に住む加藤美咲さん(仮名、30代後半)は、その時、産後うつなのか、女性ホルモンのバランスを崩したのか、原因が分からなかった。ただ、落ち込んだ気分は戻らなかった。

大学を卒業してから非正規の職員として自治体で働いた。非正規の同僚が妊娠した当時、育休がとれず、愕然とした。やりがいのある仕事だったが、正職員になるのは難しいと悟った頃に結婚が決まり、転勤族の夫の勤務地が美咲さんの住まいからは遠かったことから”寿退社”した。

学生時代からアウトドアが好きで活発に過ごしていた美咲さんだったが、仕事を辞めて知らない土地での生活は孤独だった。長時間労働の夫が夜遅く帰宅するまで誰とも話せない。仕事を探したが、責任感の強い美咲さんは夫がまたいつ転勤するかと思うと正社員の職は探せなかった。たとえパートであっても急に辞めることになれば迷惑をかけると思うと、踏み切れなかった。

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