「報道で傷つきそう」若者が感じる立候補へのハードルの高さ

白河:能條さんは昨年の衆議院議員選挙の際は「NO YOUTH NO JAPAN」のインスタで情報を発信し、選挙特番(TBS「選挙の日 2021」)にも呼ばれていましたが、間近に見てどう思いましたか? 

能條:前回(2017年)の選挙の時はデンマークにいたので、久しぶりに日本で国政選挙を迎えました。帰国してフラットな目線で見たら、テレビに出ている人たちはみんな男性だし、正直思うところはたくさんありました。ただ、選挙特番に私を呼んでくれたり、20代の候補者の特集があったり、新しいことをやろうとしている機運も感じました。

白河:衆議院はすごく同質性の高い組織だと思います。男性、ミドルシニア層、世襲の方も多い。オールドメディア、新聞、テレビ局の構造も似ています。意思決定層は男性で年功序列。政治部は男性記者の牙城ですから、女性や若手の視点は入りにくい。

今回一番聞きたいのは、能條さんたちのように政治に対する意識の高い若者の中に、「なるべく早いうちに政治の世界に入りたい」という希望を持っている方はいるのか、ということです。議員になることへのハードルの高さはありますが、立候補したい方は結構いらっしゃるのでしょうか。

能條:そこまで覚悟を決めている人はまだいないのですが、政治の問題が、政治家のなり手が少ないことが原因だと考えると「自分がやるしかないのでは」という話も出ます。私もツイッターで呟いたら何十人か連絡をくれる人がいました。小さなコミュニティを作って話していますが、みんな自分の人生や幸せを考えて、不安もあるんだなと思います。

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白河:立候補には金銭面などのハードルがたくさんあります。どうしたら若い世代の政治家を志す人を応援できるのでしょうか。

能條:金銭的な解決も必須ですが、メディア自体が変わるべきところもたくさんあると思います。今周囲の優秀な女性たちに、立候補に関してのアンケートをしています。まだ詳細な結果は出ていませんが、「立候補したら叩かれそう」「昔の写真を掘り起こされて嫌なことを言われそう」という意見が出ています。面白おかしく扱う週刊誌も含めて、ルッキズムもひどいじゃないですか。その記事が元になって、ツイッターやヤフコメが荒れるのも見てきたので、「傷つきそう」という不安が第一にあります。

メディアの報道自体もジェンダー平等意識のレンズを持っていない。すぐに「美人議員」や「二児の母」など、その人の見た目やプライベートが書かれるのを見ています。「自分は嫌だな」と感じる人が増えてしまうのだと思います。

〔PHOTO〕iStock