待ったなしの環境問題に対して、世界はどのように行動しているのでしょうか。海や森の汚染問題、カーボンニュートラル、プラスチック、リデュースとリサイクルなど、様々な問題への国内外の最新の解決策から、未来へのヒントを見つけたいと思います。今回は、日本のトピックスの中でも“衣食住”の「食」に関係するものを紹介します。

-AD-

【北海道】UTOPIA AGRICULTURE
牛の“放牧”で温室効果ガスを減らせるか? 実証実験中

日高にある放牧牧場の運営だけでなく、山地牧場にも挑戦。

「BAKE CHEESE TART」などで知られるスイーツメーカー〈BAKE〉の創業者で元代表取締役社長の長沼真太郎さんが、北海道で〈ユートピアアグリカルチャー〉を立ち上げた。

3年前、放牧酪農を運営することを見据えシリコンバレーへ視察に行った際、とある課題に直面。

牛を放牧して飼育すると土地が肥え、良い草に変わっていくとされている。遊休山間地の活用にも期待が持てる。

「アメリカ西海岸では酪農の温暖化への影響を懸念する声が大きく、“お菓子屋”として牧場を運営することで地球環境に悪影響を及ぼす作り方に疑問を持ちました。放牧酪農であれば動物のストレスもなく、温暖化への影響も少ないため、自信を持って菓子づくりを目指せると思った」。

北海道大学農学部と連携し、内田義崇教授らと次のような仮説を立てた。「牛の糞尿には肥料成分や有機物が含まれているため、牧草へ養分を与え、土壌に微生物を増やす力がある。放牧によって牛が自由に歩くと、それらと土が踏み固められ大地への栄養となる。この微生物のおかげで土壌が温室効果ガスを吸収するのでは」。

この考えのもと産学連携で研究を進めている。2021年2月には人・動物・環境にやさしい牛乳と卵を使用したスイーツも誕生。持続可能なビジネスの実現を目指す。

www.utopiaagriculture.com

【東京都】Edish
テイクアウトに、アウトドアに使える“循環型食器”

平皿やボウル、ランチボックスなどの定番の容器に加え、コーヒータンブラー、フォークやスプーンなどのカトラリーへの加工も可能。edish flat 10枚セット¥1000、edish cup 1個¥50など。

大手総合商社〈丸紅〉のビジネスプランコンテストから誕生した“循環型食器”の「edish(エディッシュ)」。カカオ豆を焙煎する際に排出されるカカオハスクと、資源管理された森から作られるパルプが主な原材料で、みかんの皮やコーヒー・茶殻など、これまで再利用が難しかった食品廃材を食器に成型した。素材の持つ色合いを模様に生かせるほか、成型の自由度の高さも特徴。

食器の使用後は回収して工場で粉砕・乾燥し、肥料へ加工したのちに肥料事業者に提供していくことを目指す。紙皿などに比べて耐久性に優れ、食器の内側に施した表面加工により、ソースやドレッシングなども浸み込みにくい仕様。テイクアウトやアウトドア、ホームパーティーなど、活用の幅が広がりそうだ。

edish-jp.com