2022.03.13
# 企業・経営

米国ビジネススクールのMBA取得者の初任給は年5000万円!

それに比べ専門知識が報われない日本
野口 悠紀雄 プロフィール

学費も巨額だが、収入増ですぐに取り戻せる

もちろん、大学院で勉強するには、学費がかかる。アメリカでトップクラスのビジネススクールの学費は、年間7万~8万ドル程度だ。

スタンフォードの場合は、授業料(Tuition)が、年間で7万4706ドルだ(「その他の経費」を含めると11万9964ドルになるが、この大部分は生活費や医療保険費だ。これらは、大学院に進学しなくても必要なものなので、ここでは授業料だけを考える)。

それに加え、働けば得られた所得を失う。先にあげた大学卒初任給の数字を使えば、2年間で11万ドル(1250万円)程度になる。学費と合わせれば、2年間で15+11=26万ドル(3000万円)程度の費用になる。

これも腰を抜かすような金額だ。しかし、これは、就職後の収入増で取り戻せるのである。しかも、かなり短期間のうちに取り戻せる。

これを確かめてみよう。

先に挙げたスタンフォード の場合の平均値を使えば、MBAを取ることで、ボーナスを含め、年間23万8000ドル(2700万円)の収入を期待できる。だから、大学卒の場合に比べて、年間18.4万(=23.8万-5.4万)ドルの所得増になる。この1.4年分で、先に述べた学費(26万ドル)を取り戻せる。

2年間もたたずに取り戻してしまうのである。ストックオプションなどを考えれば、もっと早く取り戻せるだろう。

 

それだけではない。アメリカの一流大学では、奨学金が充実している。

スタンフォード・ビジネススクールの場合、「平均で年4.2万ドル。2年間で8.4万ドル」と書いてある(2023年卒業クラスの場合)。これは、返済の必要がない奨学金だ。

したがって、必要な費用は、先に計算した26万ドルから17.6万ドルに減少することになる。これなら、1年以内に取り戻せる。

しかも、これは「平均値」だ。成績のよい学生なら、もっと多額の奨学金を得られるだろう。

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