2022.03.14

「他人を家に入れたくない78歳母」の介護が不安…「貸金庫」のおかげで悩みが晴れたワケ

長野 郁子 プロフィール

そして佐和子さんは貸金庫の効用をこんなふうに語っていた。

「母にとって貴重品の管理はすでにすごく重荷だったようです。認知症ではなかったので、貴重品のことなんか気にしていませんでした。でも高齢者の『なくしたらどうしよう』『とられたらどうしよう』という不安な気持ちは精神的にとても負担だったようです。ほうって置いたらとんでもないことしたり、むやみに子供や他人を疑ったりしたかもしれない。

貸金庫はこの不安を確実に取り除いてくれました。私も『母は管理できない』と決めつけて自尊心を踏みにじって、お金や大事なモノを取り上げなくて本当に良かった。兄弟も貸金庫カードを渡され責任を自覚したようです。」

富美子さんは今でも時々お金や大事なものが心配になるそうだが、佐和子さんが「お母さんの貸金庫に入れてあるから大丈夫」というと安心するそうだ。

 

あまり頻繁に開け閉めする物ではないので、ある人は「資産のタイムカプセル」とうまいことを言っていたが、小さな貸金庫は間違いなくその人の厳選した宝箱だ。それを月額1000~2000円程度で厳重に保管してくれる。結構ありがたい。

貸金庫は、うまく使うととっても便利な物だ。とくに高齢者の気持ちの安定という意味で利用価値は大きい。別にイヤならやめれば良いのだから、一度トライしてみてはどうでしょう。

関連記事