変わるべきタイミング

途方に暮れる若かりし頃の自分を、いまなら冷静に振り返ることができる。

あのとき私は手を放さねばならなかった。長所だと信じていた能力を削ぎ落して新たなステップに進むか、約束された将来だと思い込んだ場所から離れなくてはならなかった。そういう岐路に立っていたのだ。

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嘱望された能力。約束された地位。そのどれかを手放さなくてはならない試練の瞬間は、誰の人生にもきっと訪れる。あなたが悪いんじゃない。学校も、職場も、そして社会にも咎はない。ただ、変わらねばならぬタイミングは必ずあるのだ。

今までと同じ努力をしているのに失速して感じること――それは重要なサインだ。成功体験を躊躇なく捨て去れる者だけが、より強くなって生まれ変わる、何度でも。

帰路に立ったその瞬間、執着しないという判断は誰にとっても難しい。刹那の思い切りを可能にするのは、外部からの評価に身を委ねないこと、あなたがあなた自身の本質的な価値を確信していること、それだけだと私は思う。

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