【PR】扱う金額は年間6800億円…多くの人が知らない、生命保険会社の「心臓部」に迫る

TAKETO SUZUKI
NATSUMI UGA

鈴木武人・宇賀なつみ

2022.03.29 Tue

撮影 渡邉一生

私たちに万が一のことがあった時に「安心」を提供してくれる「生命保険」。家族が亡くなった時、病気にかかった時など、様々な場面で日々保険金の支払いが行われている。業界のフロントランナーである日本生命保険相互会社の支払サービス部では、死亡保険金や入院給付金など、年間6800億円もの請求を受け付けているという。これだけの金額を「正確に、迅速に、丁寧に」支払う裏側はどのようになっているのか。自動支払いによる最新の取り組みなど、「生命保険会社」の心臓部にフリーアナウンサーの宇賀なつみさんが迫った。(以下、敬称略)

年間6800億円を扱う「支払サービス部」とは

宇賀:今回は日本生命保険相互会社で「支払サービス部」担当部長としてご請求からお支払いまでの事務サービスをまとめていらっしゃる鈴木武人さんにお話を伺います。まずはご経歴についてお伺いしてもよろしいでしょうか。

鈴木:平成5年に日本生命に入社しました。法務系の部門や支社、グループ会社の管理を経験した後に「支払サービス部」にまいりまして16年目となります。

宇賀:「支払サービス部」とはどのような業務を行う部署なんですか。

鈴木:お客様が亡くなられた時に死亡保険金をお支払いしたり、入院や手術をされた時に給付金をお支払いしたりする業務を担っております。また、全国にいる営業職員がお客様の請求手続きをご案内する際の社内のサポート窓口や、お客様からのお支払い内容などに関するご照会にお答えする電話窓口も運営しています。加えて、お支払いの対応状況の確認や、お客様に追加でご請求いただけるケースのご案内なども行っています。

日本生命保険相互会社「支払サービス部」担当部長の鈴木武人さん/撮影 渡邉一生

宇賀:生命保険会社の大事な業務を担われているのですね。「支払サービス部」では何名ほどの方が働かれていて、お客様からのご請求は何件くらいあるのですか。

鈴木:総勢700名ほどが従事しております。お客様へのお支払いは、保険金・給付金に加え、年金なども含めると、当社全体で年間約2.5兆円、1日あたり約68億円をお客様にお支払いしていることになります。そのうち「支払サービス部」では、死亡保険金や入院・手術給付金などを中心に、年間約6800億円のお支払いをしております。これも1日あたりに換算しますと約18億円となります。

宇賀:そんなに大きな金額になるのですね!それだけのお金を扱っていると緊張感や大変さもあると思います。

フリーアナウンサーの宇賀なつみさん/撮影 渡邉一生

鈴木:そうですね。金額の大きさにも緊張しますが、職員はお客様のお金を扱うということ、つまり1円もミスをしてはいけないということに緊張していると思います。そしてまた、ご病気の方、ご遺族の方のお手続きとなるため、1日でも早くお支払いしたい、できるだけ丁寧にご対応したいという気持ちで取り組んでおります。

宇賀:数字と向き合っているというよりは本当に一人ひとりのお客様と向き合っているんですね。

鈴木:そう思っています。保険契約は、個々のお客様が万が一のときに備えて加入されたものです。私たちは、お客様がそのような場面におられることを踏まえつつ、「保険契約そのもの」を体現している気持ちでお客様と向き合わせていただいています。

宇賀:実際に契約してからお支払いまでについて、私も全然経験がないので、改めて教えていただけますか。

鈴木:生命保険契約にご加入された後、お客様がご病気になられた時や亡くなられた時から、お支払いの手続きは始まります。お客様の元に毎年訪問している営業職員に連絡いただいたり、コールセンターにお電話いただいた際に、こちらからお客様の状況をヒアリングし、ご加入の契約に応じて、診断書や請求書などご請求に必要な書類をご案内します。お客様から書類をご提出いただきますと、その内容をデジタル化して専用のシステムで支払金額を算定します。なお、高度な医学的判断が必要な場合はシステムで処理できないこともあるため、人が査定を行います。支払金額が決まりますと、最後にお客様に送金することになります。

宇賀:お話を伺っていると、従事する皆さんの業務はすごく大変で難しそうだなという印象を受けますね。

鈴木:はい。病気や手術の医学的な知識は必要ですし、数十年前にご加入いただいた過去の商品も含めて商品種類も多数あります。それがお客様によって1件1件異なりますので、様々な情報を照らし合わせて支払金額を判定していくというのは難しい作業だと思います。そのため、職員の育成やスキル維持の仕組みを作り、業務のレベルを保っています。

撮影 渡邉一生

宇賀:医療系の知識が必要になってくるのですね。それに契約の内容などは時代によっても変わってきますよね。

鈴木:そうです。お客様ごとにいつの時代の商品かを特定して、頭を切り替えながら査定しています。一方で、お客様ご自身も、ご加入の契約の内容を忘れてしまうことがあります。そのため、「ご契約内容確認活動」として営業職員がお客様を毎年訪問し、ご契約内容を説明したり、「1年間、何もなかったですか」などとお聞きしているほか、当社から契約内容の通知も毎年届くようにしています。

「正確、丁寧、迅速」への挑戦

宇賀:お仕事をしている中で大切にしていることや心がけていることなどありますか。

鈴木:やはり、前述のとおり、一件一件のご請求の先には、ご病気になられたお客様やご家族を亡くされたお客様がいらっしゃるという意識です。お客様を思えば、1日でも早くお支払いしたい、間違えなくお支払いしたい、丁寧にご対応したい、という考えなります。私たちは、「正確に、迅速に、丁寧に」という3つの目標を掲げています。

宇賀:お客様に寄り添ってお仕事に臨まれていることがよくわかりました。新型コロナウイルスの影響もいろいろあったと思うんですけれども、お仕事の状況はいかがでしたか。

鈴木:新型コロナウイルスについては、入院せず、自宅療養されている場合でも、自治体から発行される就業制限通知などをご提出いただくことで特別に入院給付金をお支払いすることにいたしました(2022年1月時点)。そのため、ピーク時には相当の件数のご請求をいただきました。

宇賀:件数も増える中で、どのように乗り切ったのでしょうか。

鈴木:部内に新型コロナウイルスのご請求対応をするチームを作り、普段は給付金の支払に携わっていない職員も参加して、支払サービス部を挙げてお支払いにあたりました。また、お客様から請求書類についてのご照会も増えましたが、お客様を担当する営業職員も含め、丁寧にご案内できる体制を構築しました。結果的に2021年12月末時点で約7.5万件・289億円をお支払いしております。

「変化する需要」に対応する「最前線」

宇賀:感染症以外に災害などもあります。加えて人口構造も変化し、長生きできる時代にもなっています。お客様のニーズは変わってきているのではないでしょうか。

鈴木:確かに、ご高齢のお客様の中には「請求書類の書き方を一つひとつ教えてほしい」という方もいらっしゃいます。その場合、営業職員が訪問してお手伝いしています。他方、世の中のデジタル化はどんどん進んできていますので、そのニーズに応えるためデジタルでご請求を受け付ける仕組みも作っております。デジタルとリアルの両方の手続きをご提供しながらお客様に良い方法を選んでいただくことが大事かと思っています。

宇賀:そして、お支払いに関してポイントとなる取り組みが2つあると伺っています。

鈴木:それは「自動支払い」と「簡便な請求手続」です。まずは、「自動支払い」ですが、これは、前述のお支払いの正確性、迅速性に資する取り組みで、支払サービス部の職員が全く手をかけることなく、システムが自動的に判断してお支払いをするという仕組みです。デジタル活用の取り組みの一環です。既に導入されていますが、それをこれからどんどん拡大していこうとしています。

宇賀:「システムが判断する」という仕組みはどのように作り上げていったのでしょうか。

鈴木:まず、請求書類に不備がないかを確認します。次に、診断書記載の病気や入院、手術などを、医学知識と商品内容から支払可否を判断し、支払金額を算出します。これらの処理をすべてロジックとして組み立て、システム化しました。診断書などの請求書類の情報をデジタル化してこのシステムに通すと、人の判断が不要な内容であれば自動で支払うことができます。

宇賀:大変なことなどもあったのですか。

鈴木:人が何気なく行っている判断は、意外に複雑です。それをロジックに書き起こすのはやはり難しかったです。特に、医学的な判断を、網羅的に、かつシンプルにシステムに落とし込む作業はかなり大変でした。

宇賀:今後はどれくらい拡大させていくのですか。

鈴木:長期的には請求件数の半分ほどまで対応できればと考えています。

宇賀:ありがとうございます。そして残るもう1つの「簡便な請求手続」という取り組みとは何でしょうか。

鈴木:これは先程お話しした、ホームページやアプリを通じて、デジタルでご請求できるサービスです。お客様のお手元には、病院を受診した際の領収書があると思いますので、それをスマートフォンで撮影していただいて請求する仕組みとなっています。

宇賀:社会も時代も変わる中で、その時々のお客様のニーズに応える取り組みが求められているのですね。

鈴木:時代によってお客様が保険商品に求めるものが違いますし、お支払い手続きだけを見ても、お客様のニーズが変わってきていることがわかります。私たちがお客様に提供するお支払いのサービスも、世の中に合わせた形に変えていく必要性を感じています。

宇賀:最後に、これからの変化にどのように対応していきたいと考えていらっしゃるか、今後の目標も含めましてお伺いできればと思います。

鈴木:まずは、お客様の声をよく聴き、その中からニーズを捉えるようにしていきたいと思います。また先ほどご紹介した、デジタルを利用した「自動支払い」やアプリによるご請求の仕組みのように、新たな技術をいち早く取り入れるなど、私たちも社会のニーズに合わせて変わっていく必要があると考えております。お客様のニーズや世の中の変化をしっかり捉え、常に一番良い支払サービスをご提供できるように、支払サービス部の700人が一丸となって考え、日々の仕事に取り組んでまいりたいと思っています。

撮影 渡邉一生
 
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宇賀なつみ(うがなつみ)

2019年にテレビ朝日を退社しフリーアナウンサーに。
「池上彰のニュースそうだったのか!!。」、カンテレ・フジテレビ系「土曜はナニする!?」のメインMCを担当。TBSラジオ「テンカイズ」やTOKYOFM「SUNDAYʼSPOST」等のラジオパーソナリティにも挑戦している。

["小谷 瑞穂", "塔筋 歩美", "鈴木 武人"]