デーブ・スペクターと元駐米大使が語る「ジョークとスピーチのコツ」

デーブ・スペクター×藤崎一郎(前編)
結婚式や忘年会などの集まりには、挨拶やスピーチが付き物。でも、人前で喋ることが苦手な人も多いはず。適度なユーモアを交え、場を盛り上げるには、どうすれば良いのでしょうか?
『まだ間に合う』(講談社現代新書)著者で、かつて駐米大使を務めた元外交官の藤崎一郎さんと、メディアで長年活躍を続ける外国人テレビプロデューサーのデーブ・スペクターさんによる特別対談をお届けします。

スピーチのコツ

デーブ 藤崎さん、今日の一発目のギャグやるね。(ジャケットの裏地を見せて)裏地見ーる・プーチン!

藤崎 ハハハ、さすがですね!

デーブ この本、面白かったですよ! いろんなアドバイスが書いてあって。ただ、僕これ、18歳ぐらいの時に欲しかったな。申し訳ないけど、今読んでも遅いですよ(笑)

藤崎 「まだ間に合う」じゃなくて「もう間に合わない」だ(笑)

デーブ 若い人たちにとって貴重なアドバイスが多いから藤崎さん、本じゃなくてTikTokやるべきですよ。踊らないといけないけど(笑) でもほんとにいいアドバイスが多い。先生や親御さんにも読んでもらいたいですね。

藤崎 ありがとうございます。

デーブ スピーチのコツの話もありましたけど、藤崎さんって日本人で唯一って言ってもいいくらい、面白い挨拶をされますよね。いろんな集まりで。

藤崎 デーブさんと比べると、横綱と序二段みたいなものですけれど、やっぱりジョークは好きですね。

デーブ 僕も短い挨拶、短いスピーチが大好きなんですけど、そのときは2分以上は絶対喋らないっていうルールを決めてるんです。僕はテレビの生放送によく出るから、体内時計があるんですよ。それでだいたい、「そろそろ2分だな」っていうのが分かる。

藤崎 私もね、一つだけ自慢なんですけど、役所の会議なんかでは、3分なら3分以内、5分だったら5分以内っていうふうに、時間設定は必ず守ってましたね。話が終わりそうな時に「実はもう一つあるんですけど」なんて言ったら、みんながっくりしちゃいますもんね。

ジョークとツカミ

デーブ そうそう。特に宴会なんかだと、みんな早く食べたいし、お酒も飲みたいじゃないですか。だから僕も、お酒が出てからは絶対に喋らないようにしてる。結婚式とかも、みんな飲食に夢中で聞いてない。だからこそ、頭で短く「ツカミ」を入れるようにしています。

例えば、日本人しかいないのに、「日本語でよろしいですか?」って言ったり、「マイクが入ってない!」とか。

藤崎 お年寄りが多い集団の前で話す時に、「今日はあんまりお年寄りいらっしゃらないから、特別にこういう話をしますけど」とか、ちょっとイジったりね(笑)

デーブ そういうツカミやジョークの持ちネタはいっぱいあるんですけど、僕は何がウケたか、何がウケなかったかっていうリストを作ってて。

藤崎 ほんと!? それはすごい。やっぱりプロですね。

デーブ やっぱり覚えておかないと、忘れてしまいますからね。(スマホの画面を見せながら)これ見てください。「挨拶」っていうメモがあるでしょ? これ全部ネタが書いてあるんですよ。この中だと例えば、「日本の好きなことわざは、一期一会。英語で言うと『ストロベリー・ワン・ピクチャー』ですね」とか(笑) これは大体ウケますね。

藤崎 それ面白い!

デーブ くだらないのがいっぱいあるんですよ。「住めば都はるみ」とか、「案ずるより横山やすし」とか(笑)

こういうの楽しいでしょ? 挨拶やスピーチをする時は、何より本人が楽しまないとダメですよ。

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