ロシアがきな臭い今の正解は「改憲」なのか? 石破茂がとことん吠えた!

田原総一朗インタビュー【前編】
ウクライナ情勢で、日本の安全保障を本格的に考える時期が来たのかもしれない。屈指の政策通でありながら、総裁選後は「冷や飯」を食わされているといわれる石破茂に、田原総一朗が率直に問う。

パクス・アメリカーナの終焉と日本の安全保障

田原 自衛隊ができたのは1954年、日本民主党と自由党の保守合同によって自由民主党が誕生したのは1955年です。自民党最初の総理大臣・鳩山一郎(1954〜56年在任)も岸信介総理(1956〜60年在任)も「憲法改正をやる」と言った。岸は1960年に旧・日米安全保障条約を改定し、新・日米安保条約を成立させました。

ところが池田勇人(1960〜64年在任)以後の自民党の総理大臣は「憲法改正をやる」と大きな声では言わなくなります。池田内閣以後の自民党政権は「日本の安全保障はアメリカとの日米同盟に委ねる。日本はアメリカの言うことを聞いていればいい」という姿勢でやってきました。

しかしアメリカの経済が悪化すると、オバマ大統領は「アメリカは世界の警察官ではない」と宣言します(2013年9月)。第二次世界大戦後、アメリカが守ってきた「パクス・アメリカーナ」(アメリカによる世界平和と国際秩序)は終焉を迎えました。オバマに続くトランプ大統領に至っては、世界なんてどうでもいい。アメリカさえ良ければいい。もはや日本の安全保障は、アメリカばかりに委ねるわけにはいかなくなりました。

Photo by Shinya NishizakiPhoto by Shinya Nishizaki

石破 冷戦が終わった当時、私はアメリカの国務省や国防総省の人とずいぶんたくさん話をしました。あのとき「日本の安全保障を自分たちで考えなければいけない時代が来た」「冷戦が終わったというのは、そういうことだ」とはっきり言われたことをよく覚えています。

 

田原さんは「アメリカはオバマ以降変わった」とおっしゃるけれども、アメリカには「冷戦は終わった。日本は自分の国の安全保障を自分たちで考えなさい」という意識が、もっと前から強くあったのではないでしょうか。

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