田原vs石破茂の舌戦「そんなこと言ってるから、あんた総理になれないんだよ!」

田原総一朗インタビュー【後編】
ウクライナ情勢で、日本の安全保障を本格的に考える時期が来たのかもしれない。屈指の政策通・石破茂に田原総一朗が本音で問うインタビュー(前編はこちらから)。

誰が岸田文雄総理を説得するのか

田原 先ほど言ったように、池田勇人以降の日本の総理大臣は「アメリカに安全保障を委ねていればそれでいい」と思いこんできました。2020年5月、僕は安倍さんと直談判して「日本はアメリカばかりに頼るのをやめて、主体的な安全保障を構築し直さなければいけない。そのためには憲法改正するしかないですよ」と言った。すると安倍さんは「やりましょう」と答えたのに、憲法改正をやらず2020年9月に総理大臣を辞めちゃった。

石破 今でも憲法改正に関しては積極的に発言されてますよね。

田原 アメリカの安全保障体制が根本から変わっちゃったんだから、日本も変わらなきゃいけないでしょう。なのに岸田さんのまわりを見渡すと、安全保障政策と憲法改正について、思いきったことを進言する人が誰もいない。

石破 岸田総理が安全保障のブレーンとして信頼している人――たとえば先ほど名前が挙がった北岡伸一先生や、あるいは田中明彦先生(国際政治学者)などに強く進言していただくとかですかね。

Photo by Shinya NishizakiPhoto by Shinya Nishizaki

田原 一番の問題は、自民党の国会議員のほとんどが、安全保障とエネルギーに触りたがらないことですよ。自民党の国会議員にとって一番大事なことは、選挙で勝つかどうかなんだ。選挙で勝つためには、安全保障やエネルギー政策なんていう危ないテーマには触らないほうがいいと避けている。

石破 本来、そこに触ったからと選挙に負ける、というものではないでしょうけどね。

 

田原 でも自民党の国会議員の多くは、安全保障とエネルギーに触ったら負けると思っている。

石破 私自身、当選2回目の選挙(90年2月)から今まで一貫して、「憲法改正」「集団的自衛権行使の全面的容認」「原子力発電をゼロにはしない」とずっと言い続けて、それでも落選はしていません。それに私は、今申し上げた自分の持論を、自民党憲法改正実現本部の会議でもずっと言い続けています。

関連記事