2022.03.18

「損得勘定」では、とうていロシアとは組めない中国の事情

中国をロシアの方へ追いやらないように

ロシアからの支援要請

ロシアのウクライナ侵攻で、西側諸国によるロシアへの経済制裁が本格化する中で、ロシアが中国に「経済的・軍事的」な支援を要請しているという報道が米国メディアから流れた。これに対して、中国外交部(外務省)の趙立竪報道官は、いつもながらの不機嫌極まりないといった表情で、全面否定。「米国側はウクライナ問題で悪意を持って中国を標的にした偽情報を立て続けに撒き散らしている」と述べた。

by Gettyimages

当初計画に比べてウクライナ侵攻が難航していると言われるロシアのプーチン大統領からすれば、数少ない友好国である中国に助力を求めたい気持ちは山々だろう。だが、中国からすれば、プーチン大統領が始めたあまりにも無謀な戦争に巻き込まれるのだけは御免被るといったところではないか。

ロシアを表面立って支援し西側世界を敵に回せば、ロシア同様、経済制裁の対象になりかねず、ポストコロナの世界で我が世の春を謳歌しつつあった中国経済が一気に失速しかねない。政権の安定には経済運営の失敗は許されないことを習近平指導部も重々承知している。「損得勘定」でみる限り、中国がロシアに付く可能性は低い。

 

趙報道官が言う「我々は和平交渉促進のために、建設的役割を果たし続けてきた」というのは建前にしても、「事態をさらにエスカレートさせるのではなく、外交的解決を後押しするべきだ」というのは本音に違いない。報道自体、米国の高官が発信源だとされるが、多分に米国の中国への牽制だろう。さらに踏み込んで、世界経済における中国の地位低下を仕掛けているのかもしれない。

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