プーチンが派遣した、ゼレンスキー暗殺部隊「ロシアの犬」の恐ろしい正体

闇に紛れ、他人に扮装し、誰にも気づかれないうちに生命を奪うー。古代から、戦いの裏には必ず「暗殺」を生業とする者たちがいた。ウクライナでも例外ではない。彼ら次第で、歴史の流れは一変する。

SNS上で拡散された映像

「私は隠れません。何も怖くない。勝利するまで、ここにいます」

ウクライナのゼレンスキー大統領は3月8日、首都キエフの大統領府と思しき場所から、動画で国民に語りかけた。ところがその後、公開される映像の背景は真っ白な壁になったり、大統領府に戻ったりしている。

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実は大統領はすでにウクライナ西部へ逃げ延びており、これらは緻密な合成映像との見方さえある。

ウクライナの発表によれば、ロシア軍の死者は1万2000人にのぼる。苦戦するロシアにとって、ゼレンスキー大統領の暗殺は戦況を一気にひっくり返す「王手」だ。

大統領の居場所を突き止めて息の根を止めようと、プーチン大統領の送り込んだ暗殺部隊が、ウクライナ各地で蠢き始めた。

高木の生い茂る森の中で、迷彩服に身を包んだ数百人のひげ面の大男たちが、声高らかにイスラム教の祈りを捧げているー。先月25日、暗殺部隊の一団を捉えた映像がSNS上で拡散された。彼らはロシア連邦南部にあるチェチェン共和国の屈強な兵士たちだ。

チェチェンはカフカス地方に住むイスラム系民族で、'90年以降、2度にわたってロシアに独立戦争を仕掛けた。だが、プーチンは独立派の中心人物アフマド・カディロフに利権を与えて懐柔し、「ロシアの犬」に仕立て上げた。今は息子のラムザン・カディロフが独裁体制を敷き、私兵をウクライナに派遣する。

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