提供:ゴールドウイン カスタマーサービスセンター

雄大な自然と豊かな生態系に恵まれた知床国立公園。その玄関口にある知床自然センターには「THE NORTH FACE / HELLY HANSEN 知床店」があります。斜里町にこのショップがオープンした背景には、知床に足繁く通う写真家・石川直樹がつないだ縁がありました。

●お話を伺ったのは…
石川直樹
写真家。人類学・民俗学の領域に関心をもち、世界中の辺境から都市まであらゆる場所を旅しながら作品を発表しつづけている。近著に『シェルパの友だちに会いに行く』(青土社)、コロナ禍の東京・渋谷を撮影した『STREETS ARE MINE』(大和書房)など。

アウトドアショップが知床にあったらいいのに

北海道の最東端、知床半島。国立公園であり、世界自然遺産にも登録されているこの地では、いろいろな場所で石川直樹の写真を目にする。食堂に飾られた斜里町の観光ポスター、ホテルに置かれた冊子『SHIRETOKO SUSTAINABLE』。石川さんが編集長を務め、知床の絶景はもちろん、個性豊かな町民や町の歴史、文化にフォーカスし、知床の新たな顔を知れるビジュアルブックだ。

羅臼岳から縦走し、最後の硫黄山に入るところ。

10年ほど前から知床に通うようになり、“雄大な自然”以上の魅力を知ったという石川さん。まだ気づいていない知床の一面を見つめるべく、地元の写真愛好家たちとアートプロジェクト「写真ゼロ番地 知床」を立ち上げて5年以上が経った。

知床は海も山もあり、アウトドア・アクティビティに事欠かないフィールドだと石川さんは語る。

「けれど知床にはアウトドア用品を扱う専門店がありませんでした。それで、THE NORTH FACEの知り合いに相談したんです。何かできないでしょうか、と。そうしたら色々なことが動き出しました。プロモーションを担当されている田中博教さんがすぐに現地に行ってくれたりして」

その言葉を受けて、THE NORTH FACEの担当者が知床へ向かったのは2018年5月のことだ。田中さんは振り返る。

「石川さんから知床の話を聞いてすぐ、見に行ってみようと半島をめぐりました。そこで出会ったのが知床財団の方々です。彼らは知床を、アメリカのイエローストーン国立公園のようにしたいと考えていました。本気で知床の自然を守り、人間との共生を目指していたのです。彼らは知床の美しさを伝えるために、『SHIRETOKO OUTDOOR FILM FESTIVAL』などのイベントを開催していて、それで私たちもまずは協賛という形からおつき合いが始まったんです」

動きはさらに大きくなり、斜里町の町長とTHE NORTH FACEのライセンスをもつゴールドウインの社長が意気投合。アクティビティを活性化させて知床の自然を伝えようと、THE NORTH FACEの出店が決まったのである。場所は知床自然センター。知床国立公園の玄関口だ。

流氷が生む生態系。知床の自然を守るために

「アウトドアを文化にしたいという両者の思いが一致したのが大きかったですね。アメリカの国立公園のビジターセンターのように、訪れた人がフィールドに入る前に、知床の楽しみ方、遊び方を提案するような場所になっていけたらと思うんです」

知床岬先端の近く。至近距離で捉えた、鮭をくわえたクマ。

ここ数年で十数回は訪れているという田中さんが感じる知床の魅力は「原生自然」。しかしそれは、手つかずのものではないという。

「知床にはヒグマの問題もあり、ある程度人間が介入する必要があります。知床の生態系を守るため、ヒグマは保護するべき存在。優れた管理者がいるからこその自然ですね」

2020年2月、ウトロ港の近くから見た流氷。

知床半島は、オホーツク海の流氷が接岸する北半球最南端。冬になるとロシアからの流氷が栄養をたっぷり含んでやってくる。海の生態系、森の生態系が循環し、知床の豊かな自然がつくられているのだ。石川さんもその流氷に魅せられた一人である。

「たとえ冬の北極でも、海の水ってなかなか凍らないんです。でも、オホーツク海はロシアの大河、アムール川から流れこむ真水のおかげで海水の塩分濃度が下がり、海なのに水が凍って、流氷となって道東にやってくる。その稀少さはもっと知られてほしいですね。知床には北海道の東の果てというイメージがありますが、海の視点から見たら“北方世界への入り口”。オホーツクの文化が始まる扉が開ける場所なんだと、知床に通って感じるようになりました」

知床の素晴らしさを伝えるため、THE NORTH FACEがハブになっていく。2021年には、斜里町とゴールドウインが包括連携協定を結んだ田中さんは今後についてこう語る。

「いずれは“石川直樹と登る羅臼岳”などのイベントもやりたいです。全国から知床の自然を感じに来てもらいたい。国立公園はもっと活用されるべきだというのが我が社の考えです。この知床のショップが、フィールドに入る人の案内所として機能していけたらと思います」

THE NORTH FACE/HELLY HANSEN 知床店
「知床自然センター」内のショップ。同センターと連携したイベントの開催や情報発信を行う。当店限定商品の売り上げの一部を寄付し、知床国立公園の保全と再生にも貢献。

北海道斜里郡斜里町大字遠音別村字岩宇別531 知床自然センター内
営業時間:8:00~17:30(夏期4月20日~10月20日)、9:00~16:00(冬期10月21日~4月19日)
☎0152-24-2410
Instagram:@tnf_hh_shiretoko

*3月9日、神奈川県・箱根町とゴールドウインの包括連携協定が締結された。上記の知床国立公園・斜里町との取り組みに続き、富士箱根伊豆国立公園何の箱根町でも、さまざまな施策が実現しそうだ。

【お問い合わせ】
ゴールドウイン カスタマーサービスセンター
☎0120-307-560


●情報は、「FRaU S-TRIP MOOK 国立公園」発売時点のものです。
※本記事で紹介している商品の価格は一部を除き消費税を含んだ金額です。なお一部の商品については税込価格かどうか不明のものもございますのでご了承ください。
Photo:Naoki Ishikawa Text:FRaU