持ち家があることが金持ちの条件に

今、韓国で若者が住みたい街はどこかと訊かれたら、やっぱり江南になるでしょうか。高級物件も含めて、漢江が見える場所は人気が高いのですが、なかでも江南の人気はここ15年ぐらい衰えることはありません。

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生活に関わるスポットや文化施設が集まっているので、みんな住みたがる。一度住むと離れられないという人が多いです。この江南が東京だとどこになるのか、これを説明するのが難しいんですよね。タワーマンションも多いので、渋谷と六本木を合わせた感じともいえるし……。さらに、高速ターミナルもあればKTXも通っている。地方から来た人は絶対に通過する場所です。そう考えると新宿や品川の要素もあるし、ハイブランドなどのお店も多く表参道や青山、原宿のようなオシャレな流行発信地の要素もある。いろいろなイメージを持った街ですね。

日本では賃貸を選択する方も多く、お金を持っていても賃貸を選ぶケースも多いですよね。でも韓国の場合は、先ほどお話したように、不動産を「チョンセ」で貸し、その資金で投資をする。また、チョンセしなくても不動産を担保に投資を考える人が少なくありません。不動産を持っていないと投資をすることができず、お金持ちになるというレールに乗ることすらできない。

ドラマ『青春の記録』では韓国の20代、30代の結婚観や経済意識も描かれている。主人公の女性は非婚を望み、20代で家を買った。出典/『青春の記録』公式サイト(tvN)

そういったことから、富を持っている人は不動産を買い占めてさらに富を増やし、そうでない人は家がほしくても購入できないというアンバランスな問題が発生しています。価格も高騰し、ソウルの一部のエリアだと「チョンセ」で一時的に支払う頭金が13億ウォン(日本円で約1億3000万円)と、とんでもない金額になっているところもあります。もはや普通の収入では、家を買うことはもちろん、借りることも難しい。

コロナが落ち着いたら、ソウルに住みたい、もしくは韓国留学を考えているという方もいるかもしれませんが、住宅事情は想像事情に厳しいのです。

取材・文/上田恵子

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記事には触れられなかった内容もお話しているので、ぜひこちらも合せてごらんください。
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