長女の中学受験をきっかけに暗雲が…
話を恭子さんの家庭に戻そう。
「2年前に、まどかが中学受験をしたいと言い出しました。なんでも、“親友が中学受験をするために塾へ通いだしたから、私も同じ塾に行って同じ学校に行きたい”とのことで。きっかけはどうあれ、中学受験はよい経験になると思いますから、まどかの意欲が高まっているなら、夫も私もチャレンジすべきだと考えたんです」

ざっと調べてみると、その学習塾の授業料は、月額3~4万円ほど。家計の負担としては小さくはない額だが、恭子さんは「このくらいなら自分のパート収入を増やせば支払えそうだ」と考えた。
それに、「まどかはもともと勉強が好きではないから、気が変わって中学受験を諦めるかもしれない。とりあえず通わせてみようと思った」とのこと。結局まどかちゃんの気は変わらず、現在も塾に通いつづけ、受験をめざしているという。
学習塾にかかる費用は、授業料だけではない。教材費やシステム利用料などが授業料に上乗せされ、さらに夏期講習や冬期講習などの季節講習の費用も別途発生する。まどかちゃんが塾に通いはじめたのは小学校4年生のときだが、小学5年生になった頃から月の家計が赤字になることが増えてきた。