ウクライナの次、台湾有事で中国の核の威嚇が日本にとって現実となる

核恫喝の世界での生き残り方・その3

本当の焦点は中国

「その2・『非武装中立』は中露に都合が良くても日本の安全を守りはしない」でみてきたように、ウクライナ侵攻の結果、もはや戦後体制下での安全保障の常識・価値観は通用しない世界になってしまった。国連安保理5ヵ国による秩序管理の体制は崩れ、米中2ヵ国が世界を仕切ることになる。しかし、そのことは日本と東アジアが対立の最前線になることを意味している。

中国が基地化を進める西沙諸島  by Gettyimages

「米中対立」と言われるが、アメリカは、中国とは戦争ではなく、長期的な大国間競争をしている。ロシアはウクライナ戦争で決定的に凋落するであろうが、巨大化した中国に対しては「爆縮」など起こさせるわけにはいかない。現実の問題として、中国はもっともっと成長する。もはや経済規模で日本の3倍である。この先、アメリカに並ぶか並ばないかというところまで行って、ようやくピークアウトするだろう。この先、10年、20年の話である。

巨躯の中国に対峙するには、アメリカ・アングロサクソン流のDIMEの総合戦が必要である。日中の戦いは、ダビデとゴリアテの戦いである。弱い方には知恵がいる。

まずは外交戦(D)である。アメリカを軸とした西側諸国の結集である。ウクライナ戦争のように、西側諸国が糾合すれば、中国の倍の経済力があり、軍事力も大きい。アメリカの指導力低下が嘆かれて久しいが、アメリカに代わる国もない。これからは、アメリカに世話になるのではなく、アメリカのリーダーシップを西側の中小国で支えることが必要である。

 

米中大国間競争においては、先進国の多くは、自由主義を掲げるアメリカの味方になる。また、日本が打ち出した「自由で開かれたインド太平洋」戦略は、西側諸国のみならず、インド洋、太平洋地域のアジア諸国をも糾合するという世界史的な動きを生み出した。中国の方は、貧しい途上国にお金をばらまいて取り込もうとしているが、そろそろ自己中心的な中国型リーダーシップの馬脚が現れてきたようである。

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