2022.04.03

「維新の会は『経済的弱者の味方』」…? 有権者の「政党イメージ」を調査して見えた驚きの結果

2021年10月に行われた第49回衆議院議員総選挙では日本維新の会が躍進を果たした。選挙前勢力の11議席から30議席増の計41議席を獲得した。15議席減の自民党、13議席減の立憲民主党と比べると、対照的な結果であった。維新は大阪や近畿圏でとくに強さを見せつけたが、その他の地域においても比例代表の議席を獲得した。全国レベルで維新に対する一定の支持が見られたといえよう。

国政政党としての維新はなぜ一定の支持を得ているのか。本稿では、筆者らが独自に実施したウェブアンケート調査のデータを用いつつ、「政党イメージ」という観点から維新支持の真相に迫ってみたい。

結論を先取りすれば、筆者らの調査データによると、維新を「経済的弱者の味方になってくれる」政党だと捉える者は12.2%、「一般人の感覚に近い」政党だと捉える者は22.3%存在しており、いずれの割合も全政党の中で最も高いことが明らかとなる。のちほど詳しく述べるが、「経済的弱者の味方」というのは、論壇やマスコミで通常語られる維新のイメージとは大きく隔たったもので、注目に値する結果といえるだろう。

また、「改革保守志向」や「伝統保守志向」といった志向をもつ有権者ほど維新を好意的に捉える傾向があることも判明した。

一般人に近い親しみやすさと左右両側へのウイングの広さ。これが国政政党としての維新が支持される要因になっている、というのが本稿の結論である。

 

どんな調査だったか

少し煩雑になるが、まず調査の概要をご説明しよう。筆者が代表を務める関西大学経済・政治研究所自助・共助研究班の研究チーム*1では、2022年2月18日~22日の期間に、楽天インサイトの登録モニターである全国の18~79歳の男女を対象にしたウェブアンケート調査を実施した。サンプルは性別、年齢、居住地域の分布が国勢調査の分布と近似するように「事前割り付け」(回答者を割り当てること)したうえで回収した。最終的に得られた有効回答サンプルは2524である。 

さらに回収サンプルのバイアスを軽減させるために、「事後層化重み付け」という手法によってデータの補正を行った。具体的には、性別、年齢、最終学歴、世帯収入、政党支持の分布が、国勢調査や無作為抽出サンプルを用いた既存調査におけるそれらの変数の分布*2に近くなるように、データに重み付けをしたうえで分析を行った。以下に示す分析結果は、すべてこの「事後層化重み付け」による補正後のものである。

少しややこしいが、こうした補正を行うことによって、ウェブモニターを用いたアンケート調査ではあるものの、サンプルバイアスを可能な限り軽減させていることがわかっていただければ大丈夫だ。しかし、選挙人名簿を用いた無作為抽出サンプルを用いた調査ではないので、その点には留意していただきたい*3

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