「僕を捨てないで」のあとの衝撃的言葉

女性は8時くらいに部屋から出てきて、カフェでゆっくりとモーニングを楽しんでいます。その後、昼くらいまで滞在し、埼玉県内の一戸建てに帰宅していました。その後、調べると女性は実家に住むバツイチのシングルマザーで小学生の息子を両親とともに育てていることがわかりました。夫とは、SNSを通じて知り合ったことも後でわかったのです。

以上を報告すると、依頼者・朱美さんは「びっくりするくらい、夫に対して愛情がなくなりました」とさっぱりした表情で帰ってきました。客観的な視点から、パートナーの浮気の様子を見ると、その多くの愛情は冷めていきます。しかも、経済的な負担も大きい婚姻生活ならなおさらのことです。

朱美さんは「何も言わずに出て行って」と言ったところ、夫は「僕じゃない」などとしらばっくれていましたが、「僕を捨てないで~」とギャン泣きしたそうです。

「その後も別れ話をもちかけると、“僕も浮気したから朱美ちゃんも浮気していい”などと、逆切れ気味に言うんです。何か言うと、怒ったり泣いたりするので、らちがあかない。仕方なく弁護士を立てました」

妻のお金で生活し、陰で裏切る。それがバレた時に信頼を失うと思わないのか…Photo by iStock
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あまりにも夫がごねるので、朱美さんは浮気相手の女性に引き取ってもらおうとした。
「弁護士さんに女性の家に行ってもらったんですが、“私じゃありません”と激怒されたと報告がありました。今、さまざまな人の協力を仰ぎながら、離婚に向けて進めています」

家族だから、夫婦なのだからとパートナーに甘えている人が、浮気を遊び感覚でする傾向はあります。本人は軽い気持ちでも、相手は深く傷いたり、失望していることは多々あります。ちょっとした遊び心からハマってしまう愛情のゲーム。気が付いたときには、自分がどこにいるかわからないほど、自分もパートナーも見えなくなる人は多いです。そうなる前に引き返すことが大切なのだと感じます。

自分がやったことを相手がやったら、自分はどう感じるのか。それを想像しさえすれば、相手の信頼を完全に失うまでにはならないのではないだろうか Photo by iStock
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