2022.04.06
# 不動産

住宅ローン「固定金利型」の見えないリスク…後から返済額が増える可能性も!

理解していない借り手が増加中
山下 和之 プロフィール

半数以上がリスクを理解していない

しかし、そうしたリスクをシッカリと理解して対策をとっている人はさほど多くないのが実態だ。

住宅金融支援機構では実際に住宅ローンを利用してマイホームを取得した人を対象にその実態を調査しているが、それによると、図表4にあるように固定金利期間選択型利用者の金利上昇リスクへの理解度にはおぼつかないものがある。

図表4:固定金利期間選択型を利用した人の金利リスク理解度(資料:住宅金融支援機構『住宅ローン利用者の実態調査【住宅ローン利用者調査(2021年10月調査)】』)
 

たとえば、「適用金利や返済額の見直しルール」については、「理解しているか不安」「よく理解していない」「全く理解していない」の合計が46.7%に達している「将来の金利上昇に伴う返済額増額への対応策」に至っては56.2%と半数を超えているのだ。

これでは、実際に金利が上がって返済額が増えれば、たちどころに返済に行き詰まってしまうのではないだろうか。

固定金利期間選択型を利用するときには、11年目からの返済額の変化に関するシミュレーションも行って、それでも返済に問題がないかどうかを確認しておくことが欠かせない。そうでなくも、ゆとりを持った返済計画で多少の増額があっても問題のないようにしておきたいところだ。

そんなリスクがあるのなら、金利の低い変動金利型のほうがいいのではないかという考え方もある。

現在のところ、長期金利に連動する固定金利型の金利は上がっても、短期金利に連動する変動金利型には変化はない。しかも、日本銀行は世界的な金融引き締めへの移行のなかでも、当面は金融緩和を続ける方針で、いましばらくは変動金利型は低い水準が続きそうな情勢だ。

そのため、22年2月からの固定金利型ローンの金利アップを受けて、より金利の低さが際立ってきた変動金利型を勧める不動産会社の担当者が増えているといわれる。

たしかに、固定金利期間選択型の10年固定の実質金利は図表3でみたように、1%前後まで上がっているのに対して、変動金利型なら銀行の店頭手続きでも0.4%台程度で利用でき、ネット上で手続きすれば0.3%台で利用できるところもある。

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