12球場でもっともホームラン出やすい球場はどこ?

その裏側に見える意外な結果!?
鳥越 規央 プロフィール

「パークファクター」で球場を比較すると!

このような球場の条件による成績の偏りを考慮するためには、どの球場にはどの程度の偏りがあるかを数量化する必要がある。そのためにつくられた指標がパークファクターである。パークファクターは本塁打の出やすさ・出にくさ、得点の入りやすさ・入りにくさに影響するだけでなく、長打、三振、四球など、あらゆる項目で算出することができる。

パークファクターは球場ごとの成績で算出するものであり、ある球場を本拠地とするチームに強打者がいるからといって、その球場の「本塁打パークファクター」が大きくなるわけではない。

本塁打パークファクターとは、次のような式で求められるものである。

本塁打パークファクターの計算方法

{(本拠地球場での本塁打数)+(本拠地球場での被本塁打数)/本拠地球場での試合数}/{(他球場での本塁打数)+(他球場での被本塁打数)/他球場での試合数}

【式】塁打パークファクターの計算式本塁打パークファクターの計算式

要するに「当該球場での1試合あたりの本塁打+被本塁打」を「他の球場での1試合あたりの本塁打+被本塁打」で割った値であり、この値が1より大きければその球場は他球場よりも本塁打が出やすく、1より小さければ本塁打が出にくい球場といえる。

NPBの各チームが本拠地とする球場の本塁打パークファクターは、表1の通りである。

表1 2021年NPB本拠地球場の本塁打パークファクター

セ・リーグの球場で最も本塁打が出にくいのは、ドラゴンズが本拠地とするバンテリンドームナゴヤである。PF0.57ということは、他のセ・リーグの本拠地に比べて本塁打は半分ほどしか出ないということになる。

それに対して、ジャイアンツの本拠地である東京ドームや、スワローズの本拠地である神宮球場は、他の球場に比べて約1.4倍、本塁打が出やすい球場であるといえる。

【写真】東京ドーム東京ドーム photo by gettyimages

パ・リーグでは、ホークスが本拠地とする福岡PayPayドームと、マリーンズが本拠地とするZOZOマリンスタジアムの本塁打PFが1.4より大きく、本塁打の出やすい球場
ということになる。しかし両球場とも、かつては本塁打が出にくい球場として有名だった。それが、福岡PayPayドームは2015年に、ZOZOマリンスタジアムは2019年に、外野フェンス前に観客席を設置したことでホームランゾーンが拡がり、本塁打が出やすくなったのだ。

このように球場の形状が変化することでも、パークファクターには大きな影響を与えることになる。2021年のMLBの本拠地の中では、ボルチモア・オリオールズの本
拠地であるオリオール・パーク・アット・カムデン・ヤーズが本塁打PF1.57で最も本塁打が出やすく、ミルウォーキー・ブルワーズの本拠地であるミラー・パークが本塁打PF0.56で、最も本塁打が出にくい球場となっている。

しかし、ホームランが出ることと、得点が入りやすいことは必ず一致するわけではない。その指標を見ていくことにしよう。

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