年金大改正、サラリーマンには「朗報」がある
Q.働きながら年金をもらっています。現在、年金が8.5 万円もカットされていますが、4月から年金制度が変わると、今までカットされていた分も戻ってくるのですか?
(63歳・男性会社員)
A.老齢厚生年金と給料の合計が月額47万円を超えなければ、年金が全額支給されます。ただし、これはサラリーマンのみのお話です
会社勤めをしながら年金をもらう制度を在職老齢年金といいますが、改正前の基準では60代前半の在職受給者のほぼ半数にあたる約37万人が年金減額の対象でした。さらにそのうち約16万人が年金全額カットの対象になると厚生労働省が推計していました。
しかし、4月から減額基準のボーダーラインが47万円に引き上げられることで、減額対象者は在職受給者の約15%程度(約11万人)まで減ると見込まれています。
改正によって、これまで年金が減額や支給停止になっていた人も、減っていた分の年金が支給されることになりますから、サラリーマンにとっては朗報でしょう。
ただし、これまでカットされていた分は戻ってきません。年金額が増えるのは、あくまで4月以降に支給される分です。

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しかし、給料が高くなると年金がカットされるということにモヤモヤする人は少なくありません。
では、なぜこんなしくみがあるのかを説明しておきましょう。