2022.04.16

激痛で脂汗、鎮痛剤も効かない…60代の「がんサバイバー」が体験した、壮絶な苦しみ

鎮痛薬が効かない

真っ赤に熱せられた焼け火箸を、背中に押し付けられたような……。鋭いキリで背中を突き刺されたような……。約3年前、そんな筆舌に尽くしがたい「がんの痛み」を、尾崎正人さん(64歳・仮名)は経験した。

「最初に見つかったのは肺がんでした。CT検査を受けたら右肺に影が見つかり、肺葉切除術を受けたのです。その時は胸にビリビリする鈍い痛みを感じるだけでした」

ところがそれから3ヵ月経って、異変が起きた。今度は背中に鈍い痛みを感じるようになったのだ。

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「画像検査をすると、背骨にがんが転移していることが認められました。放射線治療を行いながら鎮痛薬を処方してもらったものの、痛みはなかなかひかない。しかも時折、激痛に襲われるようになり、日常生活を送るのも困難になってしまいました」(尾崎さん)

背骨に通る神経の束を、固いがん細胞が取り囲み、圧迫する。神経が直接刺激され、絶え間ない痛みに尾崎さんは苦しんだ。ソファに寝っ転がり、脂汗をかきながら背中を丸め、痛みが過ぎ去るのをひたすら待つしかない。

しかも厄介なことに、服を着替えたり、温かいお茶を入れたマグカップを持つだけでも、手に痛みを感じるようになった。これはがん患者によく起きる「痛覚過敏」という症状で、ちょっとした刺激でも痛みに変わってしまう状態になっていた。

「主治医に痛みを伝えて鎮痛薬を増量してもらっても、痛みは取れません。待合室は順番待ちの人で溢れていて、痛みについてじっくり話す時間を取ってもらうのも難しい。結局、手術の日まで痛みに苦しみ続けることになりました」(尾崎さん)

幸いにも、手術が成功したことで、苦しい日々にはいったん終止符が打たれた。だがもし再発すれば、あの「痛み」を味わうことになる。それが恐ろしくてたまらない。
尾崎さんが苦しんだ骨がん以上に痛みに苦しむ人が多いのが、膵臓がんだ。

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