1ドル150円も見えてきた…! もう日銀総裁の「口先だけ」では円安は止まらない

日本経済は脆弱すぎて利上げできない
宿輪 純一 プロフィール

低リスク通貨ではなくなった円

少し前まで、地政学リスクを始めとして、あらゆる種類のリスクが高まると、低リスク通貨として円が買われることになった。あらゆるリスクとは、東日本大震災までも含まれる。この時に、ドル円為替レートは(円の)史上最高値75円32銭に到達した。

それまでは、基本的に為替相場は景気(経済)に連動していると考えられていた。だから地震なのどの大災害によって日本経済にダメージが出れば、円安になる、というのが、一般的な考え方であった。

しかし、このとき海外投資の回収説もあるが、リスクの高まりということで、円高になった。以降、何かリスクが高まると円高になることになった。

ところが、最近では、ロシアのウクライナ侵攻などのリスクが高まっても、円高に走らなくなった。それには、中国の台湾進攻リスクが背景にある。

日本は台湾の近所にまで国土がある。つまり、すでに日本は台湾進攻のリスクエリアなのである。よって東アジアに関わる地政学的変動の際には、低リスク通貨ではなくて、高リスク通貨となったのである。「市場のルール」が変わったのである。

市場のルールが変わったことは他にもある。

円安に為替相場が動いたときには、株価は高くなる傾向、いわゆる円安で株高であった。

 

しかし、日本の産業構造が変わり、製造業を始めとした輸出産業は海外移転し国内には少なくなってきたため、円安でも効果がなくなってきた。そのため、現在の円安は資金の流出である。つまり、日本売りで、円高で悩んだ日本も、かつての英国病のような衰退国になってきているのである。

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