家族の一員として、生活を共にする犬や猫は、心を温めてくれるかけがえのない存在だ。とはいえ、毎日一緒にいれば、手に余るような癖や、度の過ぎたいたずらに、うんざりすることも。そんな動物たちの困った行動の、原因と解決法を、動物行動学博士の高倉はるか先生に教えていただく。 

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紙を噛み千切る猫

千葉県に住むHさんは、生後8か月の猫と暮らしている。猫は知人の保護猫が出産した際に、もらい受けた三毛猫の雌。よく遊ぶ活発な子だが、困っていることがあるという。 それは、紙を破くこと。子どもたちの学校のプリント、家具の隅に押し込んである紙袋、子供部屋の机のノート、ピアノの上の楽譜。テーブルに広げたままならともかく、目につかないよう隅っこにあるものまで、わざわざ引っ張り出して、嚙み千切るのだ。見ていると、食べているわけではない。ただ破っているだけ。
なぜ、こんなことするのか? どうしたら止めさせられるのか?

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教えて、はるか先生 

東京大学農学部獣医学科卒業後、同大学大学院農学生命化学科獣医学専攻博士課程在学中 に渡米。カルフォルニア大学デービス校付属動物病院にて行動治療学を学び、現在はペットと飼い主がともに楽しく暮らすための提案を著書やテレビなどを通して行う高倉はるか先生は、仔猫が紙を破く理由をこう説明する。 

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「紙で遊んでいるんだと思います。仔猫は、一般的に興味の範囲が広く、活動的です。相談者の方の猫のように、紙を破ったり、飛ばして遊ぶ子もいれば、追いかけっこ、鬼ごっこが好きな子、ひもやボールが好きという子もいます。相談者の猫が、“紙で遊ぶのが好き”なら、紙のおもちゃを用意してあげるといいですよ」(高倉はるか談、以下同)

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