リモートの可能性はありがたいです

この2年間でものすごくリモートが発達したと思います。これはコロナウィルスが現れたことが起因している現象です。このままリモートの発達とともに伸びていく分野もあると思います。バラエティや報道番組では当たり前のようにリモート出演の方がパネルで表示されて、その場にいるような感じでお話をされています。最初戸惑いはあったものの、普通の光景になってきました。

私もNHK「あさイチ」の生出演やラジオのゲスト出演、新聞や雑誌の取材などリモートでやらせていただきました。中でも嬉しかったのが、学院や朗読などの勉強会をリモートでやらせていただいたことです。このリモートや自宅録音で出来ることが進化していってくれると、私のような病状の人にはものすごく助かることになります。

写真提供/津久井教生
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ただし、収録の現場に携わるものとして、そして講師として、内容にもよりますが対面で進めた方が良いと思えるものの方が多いのも事実だと思います。こだわりなのかもしれませんが、バラバラの環境で収録すると「音源の質」自体が違ったものになってしまうのです。機材の発達やエンジニアさんの腕でカバーできる部分が進化しているのも現場で感じますが、声の仕事の今後を見つめていきたいところです。

肯定したり否定したりしていますが、私のような車椅子生活者にとってみると、リモートはお仕事をさせてもらえるシステムだと思います。リモートによる在宅勤務の発達で、車椅子仲間が復職できたのを目の当たりにしますと、社会生活にしっかりと根付いてほしいと願ってしまいます。でも年齢や今までのお仕事のやり方にどっぷりとつかっていた私としては、現場で仲間たちと会いたい気持ちも強いのです(笑)。

こう書くと自宅でのお仕事は比較的やれるような感じでいますが、自宅の録音エリアも編集機材も現在の私は使うことが出来なくなりました。手足が動けるからこそコクピットのようなところに入り込んで声を出せていたわけです。編集も手が上がって指での操作ができるから可能なのです。もう少し指が動いてくれていたらとものすごく悔しい思いをしています。身体で動くところが少し残る方が結構いらっしゃるのに、私は見事に動かなくなっているので。