2022.04.18

中国経済「GDP2%」が消える…習近平ショックで、中国から「人」も「カネ」も逃げ始めた!

中国でもっとも発展した国際商業都市である上海が「ロックダウン」に入った。前編記事『「白衛兵」が暴力的制圧、餓死する人も出て…中国で阿鼻叫喚「上海ロックダウン」の恐ろしい現実』では、市民が暴力的に制圧されたり、飢え死にする人が出ている現実をレポートした。そんな”上海ロックダウン”だが、すでに中国経済を足元から蝕み始めている。中国から人が、カネが、会社が中国から消えていく――そんな予兆すら出てきている。

街から人が消えた photo/gettyimages
 

「GDP2%分」が消える…!

ここで、注目したいのは経済へのダメージだ。

世界銀行が中国の今年の経済率成長の予想を4月5日の段階で5.4%から5%に引き下げたが、同時に、このまま新型コロナ感染の影響が継続すれば、これが4%代にまで低下する可能性にも言及した。

オランダのING銀行が4月頭に出したリポートでは、かりに上海で目下のような封鎖が4月中続いたとするとその経済損失は上海全体のGDPの6%、中国全体のGDPの2%に相当するとの予測を出している。

ING銀行は2022年の中国GDP予測を4.8%から4.6%に下方修正した。

上海は金融都市であり、オフィス街でもあるが、今回の措置で最も影響を受けるのは保税区や郊外にある半導体工場、そして、アパレルなどの中小、零細工場だろう。都市封鎖前から、従業員に感染者が出たりして封鎖措置に遭ってきた工場も多くある。

特に懸念されているのが、半導体分野。これは中国内外の他の製造産業にも大きく影響を与えうる。上海の臨港、張江、漕河ケイ、松江などが半導体工場が集中している地域。2019年段階で、上海市の半導体産業規模は1706.56億元、全国の五分の一の規模を占めており、2025年までに、浦東の半導体関連産業チェーン規模は4000億元規模に成長すると予測されていた。こうした半導体関連企業の上海証券市場への上場も倍増する見込みだった。

この予測が今回の都市封鎖で挫折するのではないか、という見方もある。

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