2022.04.22

「ママ友」「家族」「親の会」よりも「顔の知らない友達」…自殺寸前だった「カサンドラな妻」を救った人物

仁科 友里 プロフィール

障害の重さでマウント

(2)相談は1対1で

「『発達障害の親の会』にも参加しましたが、私には合わなかったです。私が参加した会がたまたまそうだっただけかもしれませんが、障害の重さでマウントを取るみたいになってしまうんです。うちは知的な障害がないので『それならいいじゃないか、こっちはもっと大変だ』と言われると、言いたいことも言えなくなってしまう。

娘はパニックを起こして外に飛び出し、授業を受けられなくなることもありますが、他の子が1時間勉強して理解ができるかどうかのところを、黒板を見れば10分もたたないうちに理解できてしまう。

でも、答えがないことは、まるでわからないんです。子どもの頃からアニメを見ていても、登場人物の心情がまるで理解できない。こんな状態ですから、いじめにもあいますし、女の子の友達もいません。言外の意味を読み取ることができないので、性犯罪に遭ってしまわないかと心配も尽きないんです」

 

しかし、綾子さんの苦悩は伝わらず、時に自慢と捉えられるようだ。

「『勉強ができるなら、お医者さんにすればいい。お医者さんにアスペルガーは多い』と言われることもあります。確かに医学部に入るには学力が必要ですから、娘は有利かもしれない。

けれど、娘のようなタイプは周りとうまくいかなくなって不登校になったり、いじめられて抑うつ状態になるケースのほうがはるかに多いです。足が速い子が全員オリンピック選手になれるわけじゃないですよね。みんな困っているのは一緒なのに、なぜか競争になってしまう。1対1で相談に乗ってもらうことをお勧めします」

綾子さんは、お子さんの発達障害が判明する前から、離婚についての話し合いをしていた。当初、夫の両親はお子さんの親権を欲しがっていたが、発達障害の診断がつくとすぐに「あー、そう。じゃあ、さようなら」と手のひらを返してきたという。

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