2022.04.23

【最新版】認知症になりやすい「意外なクスリ」を実名公開する…!睡眠薬や、ぜんそく薬も

一度なってしまったらもう治らず、坂を転げ落ちるように認知機能が衰えていくと思われがちなアルツハイマー病だが、じつは猛スピードで新薬の開発が進んでいる。『アルツハイマー病は「治らない病気」ではなくなる…日本の「最新薬」でわかった凄い治療法』ではその最新の研究を追った。

しかし一方では、服用によって逆にアルツハイマーの症状を誘発してしまう薬もあるという。そのリストを本稿で明かそう。

1割は薬が原因で発症

「認知症を発生させる最大のリスクは加齢ですが、時には薬の服用によって発症が誘発されてしまう例もあります。

これは特殊な薬ではなく、広く使われている薬が原因となることが多いのです」

こう警告するのは、金沢大学医学部准教授で薬理学の専門家である小川和宏氏だ。

薬が原因となって発症する認知症は薬剤誘発性認知症と呼ばれ、認知症患者全体の1割程度を占めている。実際にどのような薬が危険なのか。

まず挙げられるのがスピロノラクトンなどの降圧剤だ。洛和会丸太町病院・総合診療科部長の上田剛士氏が語る。

「降圧剤は認知症の予防効果が期待されていますが、血圧が下がりすぎた場合には脳血管障害が進行し、逆に認知症を起こすこともあります。

特に高齢の方は動脈硬化によって脳への血液の流れがもともと悪いことがあり、降圧剤によって血圧が下がりすぎたり、脱水が起きたりすることでさらに脳への血流が減少します。こうなると脳細胞が死んでしまい、脳血管性認知症を発症してしまうのです」

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降圧剤により認知症を発症してしまう例は、血管に持病がある人の場合が多い。
しかし、持病の有無に関係なく認知症の原因となると考えられているのが、精神に直接作用する薬だ。

「睡眠薬(ブロチゾラム)や抗不安薬(エチゾラム)といった、神経活動を抑制する薬を長期間服用すると、認知症の発症リスクは高まります。それらのベンゾジアゼピン系薬剤といわれる製品には注意が必要です」(小川氏)

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