出産は仕事のキャリアの邪魔になる?

──仕事も遊びも軽やかにこなしていた桧山も、フリーライターの亜季も、まさかの妊娠に、最初は動揺が隠せません。実際、出産すると仕事をやめなければならないとか、キャリアを中断するのが怖いという意見も多くあります。おふたりは、妊娠・出産と仕事との関係について、どのように感じていますか。

亜季は仕事をしながら妊娠・出産をすることは考えられずにいた ドラマ『ヒヤマケンタロウの妊娠』より(c)坂井恵理・講談社/(c)テレビ東京

斎藤 僕の両親は、夫婦として出産・子育てというプロセスを踏みたいと望み、その上で、姉と僕が生まれました。そして、下の子である僕が20歳になるまでが親の義務で、その後は、自分たちは次のフェーズに行くので、その後は自己責任でね、といった感じで育ちました。見方は人それぞれだと思いますが、僕としては、子育てが両親の最大の目的でなかったのは良かったと思っています。

また、両親ともに、子どもを持ったことが、キャリアとの決別にはつながっていません。いちばん近くで見てきた夫婦のサンプルが、そんなかたちだったので、キャリアを取るか、命を授かることを優先するかという選択に迫られるケースが少なくないということは、だいぶ後になって、映画やドラマ、文献などを通して理解しました。そして、自分で働くようになった今、そのふたつが乖離しない、両立できるかたちがより一般的になればいいなと思っています。キャリアを捨てるという決断の上で子どもを持ったとして、子どもはそのことをどこかで敏感に察すると思うんです。

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上野 女優業の場合は、大きなお腹での撮影は難しく、妊娠した場合、どこかで割り切らないといけません。かなり不規則な仕事なので、復帰も簡単ではないと思います。女優の仕事は、自分自身のすべてを使って、自分でない誰かを演じること。それができるのかなあと、不安も感じることもあります。ただ、ネガティブに考えても仕方ないですよね。その時になれば、その時なりの対応もできる、というか、するしかない(笑)。なるようになりますよね、きっと

撮影/山本倫子