覚悟を決めて飛び込む大切さ

――物語が進んでいくと、妊娠を受け入れられなかった桧山にも大きな変化が訪れます。

斎藤 ネタバレになってしまうので、はっきりとは言えないのですが、物語の中盤から後半にかけて、桧山のフェーズが明らかに変わるんですよ。自分が何かを諦めるのも違うし、授かった命を優先しないのもダメ、そして、亜季が何かを犠牲にするのもありえないと、すべてを優先したいといったことを語ります。前半の桧山の口からは絶対に出なかったセリフですが、その背景には、それまで亜季と築いてきた時間があるわけです。そんな桧山を演じながら、ある種の高揚感とあこがれのようなものを感じました。

ドラマ『ヒヤマケンタロウの妊娠』より(c)坂井恵理・講談社/(c)テレビ東京

桧山と亜季のような、代わりのきかない間柄っていいですよね。お互いをただの恋人同士とはとらえていないからこその気軽さがあり、そんなふたりが向き合うことが素敵だなと感じました。僕は独身なので、そういった関係を築けるかどうかはめぐりあわせかな(笑)。でも引き寄せの法則というものもあるので、自分次第かもしれませんね。

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上野 亜季として、桧山と妊娠・出産を経験したことで、難しいことは考える必要はなく、単純に覚悟を決めることが大切だと、改めて感じました。私の母は早くに亡くなっていて、斎藤さんのような環境で育ったわけではありません。ただ、だからこそ、今の自分があるとも思っているのですが、親がどういうものか、どうやって親をやるのかがよくわかっていないところもあります。でも、芝居のことなど何も知らずにこの世界に入り、これまで、なんとかやってこれたように、覚悟を決めて飛び込めばできるんじゃないかなとも思っています。

斎藤 僕もそう思います。ちなみにうちの両親は上野さんの大ファンで、この作品をとても楽しみにしているんですよ。

上野 本当ですか! 頑張らなくちゃ(笑)。

ヒヤマケンタロウの妊娠
『ヒヤマケンタロウの妊娠』は、坂井恵理による同名マンガを実写化したもの。桧山健太郎(斎藤工)と、パートナーの瀬戸亜季(上野樹里)が、桧山の予想外の妊娠をきっかけに、社会にはびこる固定概念やさまざまな問題に直面しながら、妊娠・出産にまつわる問題に向き合っていく様を、時にコミカルに、時に真摯に描いている。原作は、講談社『BE・LOVE』にて2012年17号から同年23号まで連載。続編として『ヒヤマケンタロウの妊娠 育児編』が同誌2019年9月号より2020年10月号まで連載された。実写版はNetflixとテレビ東京が共同で企画・製作。Netflixにて、4月21日(木)より全世界独占配信される。
(c)坂井恵理・講談社/(c)テレビ東京
撮影/山本倫子
斎藤工
1981年、東京都生まれ。高校生の時からモデルとして活動し、パリ・コレクションにも出演。2001年に映画『時の香り リメンバー・ミー』で俳優デビューを飾る。俳優業の傍ら、映像制作にも携わり、初長編監督作『blank13』(2018年)は、第20回上海国際映画祭の最優秀監督賞をはじめ、受賞国内外の映画祭で8冠に輝いた。2020年には、井浦新、渡辺真起子らとともに、コロナ禍により苦境の映画館やミニシアターを支援するプラットフォーム「ミニシアターパーク」を立ち上げた。5月13日には、庵野秀明監督が企画・脚本を務め、樋口真嗣監督がメガホンをとった、主演映画『シン・ウルトラマン』の公開を控える。2023年には監督作『スイート・マイホーム』が公開となる。同作は、第13回小説現代新人賞を受賞した作家・神津凛子のデビュー作である同名小説(講談社文庫)をベースとしたもので、窪田正孝が主演を務める。
撮影/山本倫子
上野樹里
1986年、兵庫県生まれ。2001年『クレアラシル』の3代目イメージガールに選ばれデビュー。2003年、『ジョゼと虎と魚たち』でスクリーンデビューを果たす。初の映画主演となった、『スウィングガールズ』(2004年)で、第28回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。フジテレビ系月9ドラマ『のだめカンタービレ』(2006年)で、“のだめ”こと、野田恵役を好演し、ブレイクする。そのほか、NHK大河ドラマ『江~姫たちの戦国~』(2011年)、『ラスト・フレンズ』(2008年)、『監察医 朝顔』(2019年、2020~2021年)など出演作多数。4月19日スタートするTBS系ドラマ『持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~』では、父親(松重豊)とともに、婚活にチャレンジする、ヨガインストラクター・沢田杏花役を演じる。

斎藤さん ヘアメイク:赤塚修二  (メーキャップルーム)スタイリスト:三田真一  (KiKi inc.)

上野さん ヘア:Shotaro (SENSE OF HUMOUR) メイク:Sada Ito for NARS cosmetics (donna) スタイリスト:岡本純子 Junko Okamoto

斎藤さん衣装クレジット
ジャケット292,600円、シャツ108,900円、パンツ 162,800円
(以上全てTHE ROW/THE ROW JAPAN︎ 03-4400-2656)
シューズ スタイリスト私物
お問い合わせ先
THE ROW JAPAN TEL:03-4400-2656

 上野さん衣装
トップス52,800円/スカート63,800円/ともに ロキト(株式会社アルピニスム)
※      税込み価格     
お問い合わせ先
株式会社アルピニスム/03-6416-8845