身に覚えのない「督促状」に青ざめた…28歳女性の大誤算と「家賃滞納」のヤバすぎる現実

司法書士として賃貸トラブルに携わっていると、賃貸契約を意外と軽く考えて大きなトラブルに巻き込まれる方も多いなと感じます。

この春、初めてひとり暮らしをスタートした人もいると思います。部屋を借りるということは、賃貸借契約の当事者になるという意味ですが、『契約者』である責任も、同時に背負うということです。

今回は、この『契約者』という責任を甘くとらえてしまったがゆえに、思わぬトラブルに発展し、さらにお金まで失った真美さん(仮称・28歳)の実例をお伝えしようと思います。

身に覚えのない「滞納」のお知らせ

ある日、真美さんは見慣れない事務所からの書面を受け取りました。読むと「家賃を滞納しているから支払え」といった内容です。

現在借りている家賃は毎月きちんと支払っています。新手の詐欺かなと不安ながらも読み進めると、以前に借りていた部屋の家賃滞納のお知らせでした。

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「きちんと家賃払うって約束したのに……」。真美さんの心は、一瞬にして沈みます。嫌な思い出が、呼び覚まされた気がしました。

実は今の賃貸に引っ越す半年前に、2年ほど一緒に暮らしていた彼とお別れして同棲を解消したのです。嫌いになって別れたわけではないので、暫く気持ちも引きずっていましたが、やっと前を向けるようになった矢先でした。

同棲していた部屋は、もともと真美さんが契約していた部屋でした。そこに恋人の剛士さん(仮称・32歳)が転がり込んだ形で同棲をスタートしたそうです。

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