自分の力量以上に見せてもらっている

20代に入って、とにかく“任される”ことが増えた。「任せても大丈夫、できると勘違いされてるんですよね」と苦笑い。

「それは信頼していただいているという意味でもあると思うんですけど、それと同時に自分の中にあるものだけが正解だと言われているような気がしてしまって。以前は、いろいろな言葉をいただきながら、それをヒントに役を作っていく作業があったのですが、今はそれが減ったり、なくなったりしたことで、きっと不安なんだと思います。それに『できる』って勘違いされているんだと思います(笑)

評価をいただけているとしても、それは自分の芝居だけで手にしている評価ではないと私が一番よくわかっていて、たくさんのスタッフさんや共演者の方の力があって、自分の力量以上に見せてもらえているだけのこと。役者という立場上、そんな勘違いがいろんな人に伝わってしまうから、それが不甲斐なくて許せない部分もあります」

撮影/田形千紘
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レッテルを貼られるのはしょうがないこと。頭ではわかっているし、見て見ぬ振りをすることも少しは上手になれたと広瀬さんは語る。

「職業柄、世間のイメージと実際の自分にギャップを感じている人は多いと思います。真実と違うとか、見られ方やイメージが決まっている感じはあります。私たちの職業は見て見ぬ振りもできるし、事実と違った部分をあえて見過ごしたほうがいいところもある。その判断は人によって違うだろうなと思います」