コロナ禍は妊娠・出産も多大な影響を受けた。感染拡大予防で病院の立ち合いができなかったり、妊婦が感染してしまったり……。ただでさえナーバスになりがちな中、様々な負担が生じてしまったことは間違いない。

中でも新垣りえさんは卵子提供による2回目の妊娠と海外での転勤とが重なってしまった。「コロナ・妊娠・海外転勤」が重なったらいったいどうなるのか……その実体験をすぎうらゆうさんのマンガとともに伝える連載。第3回では、出産は里帰りすることになった新垣さんが、かなりの困難を経てひとりで1歳児を連れて日本に帰国し、歩き回りたい1歳児との2週間自宅隔離をしているさなか、飛行機が同じだった別の乗客のコロナ陽性判明で、濃厚接触者になってしまったことをお伝えした。しかしこの自宅隔離中、切迫早産となってしまったのだ!

果たして新垣さんはどうしたのか……。

登場人物
新垣りえさん/43歳。台湾法人の社長業をつとめていたが、新たな会社のスイス法人への赴任が決まる。
夫/38歳。ウェブデザイナー&アートディレクター。自称「ゆるふわ自営業」とのこと
息子くん/2019年11月生まれ
ナニーさん/台湾ではナニーさんがいるのが当然の環境だった。台湾でお世話になっていたフィリピン人のダビさんにつづき、スイスではドイツ人のネットさんにお願いすることに。

イラスト/すぎうらゆう

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「万が一」がホントになってしまった

「万が一が本当になっちゃったことって、今までの人生であったかしら?」

救急外来のベッドに横たわりつつ、点滴で子宮収縮抑制剤がポタポタと腕に導入されていくのを眺めながら、ボンヤリと考えていました。2021年8月5日の早朝4時頃、不定期に繰り返し訪れるお腹の張りと痛みを我慢できなくなってきていたところ、明らかな出血がありました。まだ眠っている1歳半の息子を母親にお願いして、夫に地元の産婦人科の救急外来へ連れていってもらいました。スイスから帰国して、自宅待機11日目に差し掛かった時、妊娠33週に入ったばかりの出来事でした。

第二子は里帰り出産をすると決めてから、入念に計画と準備を進め、妊娠31週後半でスイスから日本に一時帰国。帰国後14日間課される自宅待機中は、妊娠後期にあたる時期で、「万が一何かあったらどうすればよいのだろうか」と一抹の不安を抱えてはいました。不安は抱えながらも、第一子の出産時には正産期である妊娠37週まで何事もなかったという経験もあり、「まぁ、何もないんだろうけど」という過信もありました。ところが、一抹の不安の方が現実のものになってしまったのです。安心して出産を迎えられる妊娠37週まで、まだ4週もあるタイミングで切迫早産と診断され、そのまま管理入院となりました。

イラスト/すぎうらゆう