日本一不思議な県境! 新潟県と山形県の間に食い込む福島県!?

人呼んで「へその緒」県境
中川 隆夫

日本百名山の中で最後に登る山

新潟県と福島県の間に、遺恨は残っていないのだろうか。

「実際には、県境を意識している人はいないでしょうね。富士山頂をめぐる山梨と静岡の争いや、琵琶湖を巡る県境争いは有名ですけど、ここは田舎の山ですから……。

役場に勤めていたときには、毎週のように飯豊山に登っていましたが、新潟県側に降りて、帰ってくることもあり、山形県側に降りることもあります。あの辺りは登山口がたくさんありますから。

そういえば、何十年も前に福島から新潟に抜ける尾根を縦走する駅伝をやったこともありましたね」

 

小沢さんは、「話を聞くだけじゃわからないから、一度登りに来られたらどうですか」と笑う。ちょっと冬場は遠慮しておきたい。何しろ小沢さんによると「日本百名山の中で一番最後に登る山」という険しいコースといわれているのだ。

先ほどの山都支所の産業建設課では「時折、テレビで取り上げられますが、ここを観光資源として活用しようとはいまのところ考えていませんね」と言う。

三県境トレイル・ランはどうだろう。埼玉・群馬・栃木の三県境が、日本で最も行きやすい三県境なら、この『へその緒』三県境は、もっとも行きにくい三県境として売り出せるかもしれないと思うのだが……。

間違いなく密な可能性は低い『へその緒』三県境。この夏休み、万全の準備をして出かけてみてはいかがでしょうか?

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