2022.04.29

プーチンのロシア軍が北海道へ侵攻したら…防衛省が覚悟する「決戦」のシナリオ

「北の守り」の要、旭川の運命は

プーチンはもはやどう動くか分からない。近年は中国と北朝鮮への警戒ばかりが叫ばれていたが、いまはロシアこそ、もっとも予断を許さない相手である。そして、その最前線は「北の守り」の要、旭川だ。

3ヵ所から同時侵攻

北海道旭川市は明治時代中期から「軍都」として栄えた。「最強師団」と謳われた、大日本帝国陸軍第7師団が駐屯し、旧ソ連に対する北方の守りを担う最重要拠点だったからだ。

現在も陸上自衛隊の中で「精鋭」と呼ばれる、北部方面隊直轄の第2師団が司令部を置く。約8000人を擁し、最新鋭の装備を有する全国でも最大規模の師団である。

この旭川が戦火にさらされる日がやがてやってくるかもしれない―。

ウクライナ侵攻をめぐり、すでにプーチン大統領は日本を「非友好国」、つまり敵国と認定した。さらに、4月1日にはロシアの大物議員である、政党「公正なロシア」の党首、セルゲイ・ミロノフ氏が、

「ロシアは北海道の権利を有している」

と見解を表明し、日ロ間の緊張感は増している。

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元陸上自衛隊陸将で、千葉科学大学客員教授の山下裕貴氏が言う。

「ロシアの北海道侵攻は備えなければならない有事です。シナリオとしては、アメリカとロシアの対立が軸になります。両国の緊迫感が高まれば、北海道の北東に広がるオホーツク海が重要なエリアになってきます。

ロシアにとっては原子力潜水艦を配備することで、アメリカに対する核攻撃が可能となる海域だからです。アメリカの同盟国である日本の影響力をオホーツク海から完全に排除するために、北海道の一部を占領する。その可能性はゼロではありません」

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