こんなに怖い「モスクワ」撃沈の真相…十字架が格納されていた巡洋艦に、いまプーチンが巡らせている思い

「戦艦大和」撃沈に匹敵

ロシア軍の黒海艦隊の旗艦「モスクワ」の撃沈とは、ロシアにとっていかなる意味を持つのだろうか。ウクライナのアレストビッチ大統領府長官顧問は4月14日は、SNSで「モスクワ」が沈没したと指摘し、「とてつもない軍事的事件であり、第2次世界大戦以降に沈没した軍艦としては世界最大だ」と投稿している。

ロシアメディアによると、巡洋艦「モスクワ」はロシア黒海艦隊の旗艦で、乗組員の数はおよそ500人に上り、16発の巡航ミサイルを搭載しているという。

現代社会において、戦艦はどこの国も持っておらず、巡洋艦が一番大型の艦隊であり、ロシアはこの巡洋艦を3艦保有している。つまり、このニュースは、ロシアにとって第2次世界大戦における日本の戦艦大和が撃沈したぐらいのインパクトなのだ。

沈没直前とみられる「モスクワ」(Mike Right氏のTwitterより)沈没直前とみられる「モスクワ」(Mike Right氏のTwitterより)

モスクワ艦内にはイエス・キリストが架けられた十字架の木片たる聖遺物を格納した19世紀の十字架が祀られていた。日本で例えるなら三種の神器を搭載した戦艦大和が中国の沿岸からの砲撃で撃沈したようなものだ。

 

源平合戦のとき、源氏に敗れ、安徳天皇が三種の神器とともに入水する際に「波の下にも都がございます」と言われたとされるが、今回は「プーチン様、波の下にもモスクワはございます」になってしまったのだ。

他方、ロシア国営メディアは当初は「事故であり火災」としてウクライナの攻撃ではないと否定していたが、ロシア国営テレビの番組内ではモスクワの敵を討つべしと盛り上がり、実際にロシア軍の攻撃が強化されるなど、モスクワの撃沈を巡って混乱が起きている。公式見解はどちらなのかをはっきりさせてほしい。火災ならウクラナイへ報復などする意味がわからない。

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