試される米国FRB…積極的な「金融引き締め」は“景気後退への扉”を開くのか

バイデンの最優先は目先のインフレ抑制

ウォールストリートの重大な懸念

米連邦準備制度理事会(FRB)の積極的な金融引き締めが、景気後退をもたらすとの懸念が高まっている。

ウォール街からは新債券王として知られるダブルライン・キャピタルのジェフリー・ガンドラック最高経営責任者(CEO)を始め、ヘッジファンド運用会社オメガ・アドバイザーズの創業者レオン・クーパーマン氏、物言う投資家カール・アイカーン氏など、錚々たる面々が警告する。

米2年債と米10年債の利回りが3月29日に一時的に逆転したことでも、市場がリセッションを意識している様子が伺える。パウエルFRB議長は、18ヵ月先3ヵ月物Tビルと3ヵ月物Tビルの利回り格差こそ、景気後退入りのサインとして有用と言及するが、現在250bpあるスプレッドが大幅な利上げで逆転しないとも限らない。

 

ジャネット・イエレン財務長官の夫であるジョージ・アカロフ教授を始めとする、財政拡大を主張した他のノーベル経済学賞の受賞者17名と一線を画し、21年11月にインフレ加速を予想したラリー・サマーズ元財務長官も、景気後退入りのリスクを唱える1人だ。

サマーズ氏いわく「過去75年間、インフレが4%を超え失業率が5%以下で推移する場合、米経済は2年以内にリセッション入りしてきた」。

足元を振り返ると、米3月消費者物価指数(CPI)は前年同月比8.5%、失業率は21年9月から5%を割り込み22年3月は3.6%。こうした状況を受け、同氏は4月8日に「景気の過熱と政策対応の遅れに供給ショックが重なり、(Fed=連邦準備制度にとって)非常に厳しい組み合わせだ」として、「2年以内のリセッション入りの可能性が高い」と注意を促す。

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