「ためない」でも簡単には捨てない
5つの整理術、これらはすべて「滞らせない」ための工夫だ。一方で有元さんは簡単には「捨てない」。野菜は皮まで使い切り、食べられない部分はEM菌を混ぜてたい肥にして家の庭に戻す。ひびの入った器は金継ぎをして使い、穴の開いたミトンは補修しながら何年も使い続ける。キッチンで大活躍した白いふきんも古くなったら掃除用に、最後は雑巾として文字通りぼろぼろに破れはてるまで使う。

反面ブランドものや高価ないただきものでも自分の生活で必要とすることがないと判断すれば新品のうちに欲しい人にあげたりバザーに出す。潔いほどの判断の早さは「いる」「いらない」を見極める力でもある。

有元流「ためない」「使いきる」生き方は、安易に買ったりもらったりしないことでもあり、自分が必要とするものを見極めることでもあるのだ。