GW中はホームセンターやショッピングモールなどに買い物に出かけことも多く、ペットコーナーで子どもたちにねだられて……、というパターンも少なくないと聞く。

子どもとペット……、「ペットは子どもの情操教育にいい」というイメージが定着しているが、果たしてそうなのだろうか?

動物との暮らしは子どもにとって学びも多い。でも、それだけではないことも知っておくべきだ。photo/iStock

「我が家には二人の娘と二頭の犬、二頭の猫がいます。こういった話をすると、『小さい頃からペットと一緒にいると絶対にいいよね!』と言われることが多いです。確かにペットを飼うと子供の情操教育にいい、というイメージは定着しているように感じます。ですが、実際にはメリット・デメリットがあります」というのは、獣医師で作家の片川優子さんだ。

「子どもが欲しがるのでペットを飼おうと思って……」という方たちに、ぜひペットを迎える前に、知ってほしいことを科学的な根拠も交えて片川さんが寄稿してくれた。

片川優子さんの連載『ペットと生きるために大切なこと
今までの記事⇒こちら

以下、片川さんの寄稿です。

-AD-

ペットは子どもの情操教育にいいって本当?

ペットと子どもがいるご家庭ならおわかりだと思うが、ペットと子どもが一緒の空間で暮らすのは、なかなか大変だ。ペットを飼育する前には、子どもとゆったり犬のお散歩をしたり、猫と一緒にお昼寝をする子ども、など想像するかもしれないが、実際はそんな落ち着いた状況になることは少なく、大抵いつでもバタバタし続けることになる。

特に子どもが乳児のうちはペットの抜け毛に気を遣う必要があるし、少し大きくなるとトイレに興味を持ち、子どもがうんちを手づかみしていてはっとしたことも。せっかく寝ついた子どものベッドに猫がのそのそ入っていき、起こさないか、踏み潰さないか心配したこともある。

とはいえ、結論から言うと、ペットが子どもの発達に好ましい効果がある、ということは科学的に証明されている。例えば生理学的なことで言えば、「猫と暮らす子どもは、猫と接したあとに心拍数が低下する」、つまり落ち着くことが報告されている(※1)。

我が家でも同様の経験がある。3歳になる長女は、生まれた時から猫と一緒に暮らしているが、泣いていても猫が近寄ってくると泣きやむことが多い。一時期、猫が好んで娘のベッドで寝ていたのだが、娘を寝かしつける際、「じっとしてないと猫ちゃん来てくれないよ」と言い聞かせ、猫に来て欲しい娘がじっと猫を待つ間に寝入る、といったようなこともあった。

猫が近寄ると不思議と泣き止むことが多い、という声はよく聞く。写真/片川優子

日本ではあまり進んではいないが、アメリカをはじめとする海外では、小児病棟でも、治療として動物との交流が急速に普及している。セラピー犬は、痛みを和らげ、術後の麻酔からの回復を早める可能性も示唆されており(※2)、セラピー犬と触れ合うことで入院中のストレス、不安、倦怠感、恐怖感および悲しみが緩和されることも報告されている。