2022.05.14
# ライフ

「私は同居はしたくない」夫に押し切られ義父母と一緒に暮らす41歳妻の「深い孤独」

家族は増えたのに、孤独になった
亀山 早苗 プロフィール

本当は同居なんてしたくなかった

サヤさんは同居はしたくないと即座に言った。今さら義父母と同居してうまくいくとは思えないし、30分の通勤時間が1時間半になるのは耐えられない、上の子はもう小学生だったから転校させるのもかわいそうだと、次々に理由を挙げた。

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だが夫もめげない。両親がいれば子どもたちを学童に預けなくてすむ。家族が多いほうが楽しいし、両親にも生きがいができる。あのままふたりで暮らしていたら、外にも出ずにどんどん弱っていくに違いないと力説してきた。

「悩みましたね。家賃もかからないから、家族4人で毎年海外旅行に行こう、子どもたちにもいろいろ習い事をさせられる。オヤジに送り迎えもさせるし、家事はおふくろがしてくれる。実は少し前にオヤジが家をリフォームした。2階にトイレとキッチンもつけたんだ、と。

それもまったく聞いてませんでしたから驚きました。同居することは夫と親の間では既成事実だったなんて……。言わなかったのは悪かったけど、当時は自分も同居するつもりはなかったし、いつか弟が帰ってきたときのためだと思っていたと夫はひたすら言い訳していましたけど」

結局、サヤさんは夫に押し切られた。下の子がちょうど小学校に上がるときでもあったので、上の子を説得して引っ越すことになった。

 

「子どもは柔軟ですから、学校にはすぐ慣れて楽しそうでした。帰ってきても祖父母がいるし、近くの親戚の子たちが同世代だったので遊び相手にも事欠かない。東京より大きな公園もあるし。

ただ、私はやっぱり通勤時間が苦痛でした。夫と一緒に家を出て車で最寄り駅まで行って、さらに混んだ電車に揺られて……。夫はかえって通勤時間が短くなったんですけどね」

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