連続での貿易赤字
4月の韓国の貿易収支は3月に続いて赤字に陥った。
2021年12月以降、貿易赤字に陥る月が増えている。
韓国国内では貿易赤字が一時的なものとは言いづらくなっている。
わが国と同じく、資源を輸入に頼る韓国にとって貿易赤字は経済に大きなマイナスだ。
韓国の貿易赤字の一つの重要なファクターは、中国経済の減速によって同国向け輸出が伸び悩んでいることだ。

共産党政権による強引ともいえるゼロコロナ政策、不動産バブル崩壊、およびIT先端企業への締め付けの強化によって中国は、かつてのような高い経済成長率を維持することが難しくなっている。
今後、韓国の貿易収支の赤字傾向が続く可能性は高い。
中国経済の減速は、今後、一段と鮮明化するだろう。
また、ウクライナ危機などによって世界的な供給制約は深刻化し、韓国の生産と輸出は停滞した状況が続くと予想される。
他方で、韓国の輸入は輸出を上回るペースで増加するとみられる。
輸出によって経済成長を実現してきた韓国経済への逆風は強まる可能性が高い。