2022.05.10

「子どもを殺そうと思ったこともある」、重度障害を負った子をもつ30代母親の嗚咽

「殺人犯になる覚悟をしました」

「なんで子どもは、助かったんだろうね」
「そう長くはないでしょう」
「この子を殺し、殺人犯になる覚悟をしました」

これまで筆者が取材をするなかで、障害児を抱えた母親や、家族からかけられた言葉だ。世の中では、SDGsのスローガンである「誰一人取り残さない」というフレーズが、声高に叫ばれているが、そうした“きれい事”の陰で、まだまだ差別や偏見に晒され、“取り残された”障害児家庭があるのも事実である。

 

出産時のトラブルが原因で起こる脳性麻痺。そのなかでも重度脳性麻痺児を抱えることは、現在の社会においては国からの支援も少なく、精神的にも、肉体的にも大きな負担となる。追い込まれた母親たちの生活に迫った。

1人は重度脳性麻痺、そして、もう1人は知的障害という双子を抱える加藤早苗さん(仮名・40代)。障害児2人と、その上にもう1人の息子を抱える苦労をこう吐露する。

「現在支援学校の1年生ですが、胃瘻や吸引吸入の医療的ケアがあるため、バスに乗れず、私が往復2時間の送り迎えをしています。毎日は大変なので、週2~3日が限界ですね。義務教育のはずなのに、学校に通えないなんておかしいですよね。

(胃に直接、食べ物を流し込む)胃瘻があるので、一日、4回の栄養食の注入が必要です。水分も入れると計9回になりす。夜は午前2時が最後で、朝は6時半から。いつも横で寝ています。この子が快適に過ごせるように、福祉車両も購入しましたし、そして、部屋もリフォームしました。子どもはまだ7歳ですが、すでに子どもに関わる費用で、300万円出費しています」

息子のケアをする加藤さん

関連記事