GW明け、悪天候だったことも影響したのか、SNSには「頭痛がつらい」「頭痛で死んでる」「頭痛、仕事進まない」といった書き込みが目立った。

春先、頭痛で悩む人は多い。実際、頭痛を持つ人に聞いてみると「初めての片頭痛は、春に経験した記憶がある」と語る人が少なくない。年度の切り替わりで環境の変化によるストレスやまぶしい春の日差し、不安定な気候に加え、とくにGW明けは仕事や学業に復帰する憂鬱な気分もあいまって五月病が頭痛という形で出てきてしまうのかも。

GW明けは、頭痛の出現を訴える人が増える。photo/iStock

日本では、4000万人以上が何らかの慢性頭痛を持っているという。これは人口の3人にひとりの計算だ。約10年前、20代~40代の働く女性に行った調査(※1)では、「頭痛持ち」と回答した割合が41.2%にのぼった。

他の病気とは違い、多くの人が悩んでいるものの、病院を受診することなく市販の鎮痛薬で痛みをごまかしている人が大半を占めるのも頭痛という病気の特長のひとつ

頭痛の両横綱と言われる肩コリや首コリからくる「緊張型頭痛」と激しい痛みで吐き気を伴うこともある「片頭痛」の原因やメカニズム、本当に正しい対処法とは? さらには、コロナ禍の影響で増えつつある「マスク頭痛」や、ビリっと電気が走るように痛む「後頭神経痛」、気候の変化で頭が重くなる「天気痛」、そして鎮痛薬に依存しすぎることで起こる「薬物乱用頭痛」などなど……。

すごく身近な病気なのに、実は全然知らない「頭痛」の対策について、頭痛専門クリニックの医師に話を伺った。

(※1)2013年 第一三共ヘルスケア実施「OLたちの『ズツーの種』白書」より

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三大頭痛すべてを抱える頭痛専門医に取材

かくいう私も、頭痛持ちのひとりだ。緊張型頭痛と片頭痛があるため定期的に通院しており、ロキソニン(緊張型頭痛の鎮痛剤)とマクサルト(片頭痛用の薬)を必ず持ち歩いている。

今年の春はとくに頭痛が頻発してつらかった。片頭痛発作が数日続き、なぜか頼みの綱の片頭痛治療薬の「マクサルト」も効かずで、発作が起こるたびに半日ほど真っ暗な寝室で丸まってひたすら痛みに耐えて過ごした。それが終わったと思ったら、激しい気温の変化や季節外れの台風接近などの影響なのか、寝込むほどではないもののずーんと重い緊張型頭痛が続き、すこぶるご機嫌悪く、仕事や家事を最低限こなすのが精いっぱいの日々……。

今回、頭痛について話してくれたのは、ご自身も緊張型頭痛、片頭痛、そして群発頭痛と3大頭痛を抱える、頭痛専門の東京頭痛クリニック理事長・丹羽潔先生。

「頭痛は、痛みの程度やつらさを周囲から理解されにくい孤独な病気です。患者自身もなぜ頭痛が起きるのかや、正しい頭痛への対処法が分からないまま、とりあえず市販の鎮痛薬に頼っている人が大半でしょう。でも正しい頭痛の知識と、最新医学をもってすれば、頭痛の悩みは改善することができます」(丹羽先生)

頭痛持ちしかわからない辛さを理解してくれる医師なら、生活上の困りごとにも具体的な対処法を教えてくれそうだ。身近な頭痛持ちの声や悩みをいくつも携えて、取材に向かった。

写真/東京頭痛クリニッ/
丹羽潔医師 医学博士、日本内科学会総合内科専門医、日本神経学会専門医、日本頭痛学会専門医 丹羽医師が理事長を務める日本初の頭痛専門クリニック 「東京頭痛クリニック」 http://tokyoheadache.jp/ 近著に2022年4月「日本初の頭痛専門クリニックが教える 最新[頭痛の治し方]大全」(扶桑社刊)を出版。